【住宅のメンテナンス費用は?】全体の目安や各部材・設備の費用を解説!

メンテナンスイメージ




今回は家を建てた後に掛かるメンテナンス費用を解説していきます!

解説内容は以下の3点です。

  • 新築から約30年間、全体ではどれくらいの費用になるの?
  • 主要な各部材や設備のメンテナンス費用は?
  • メンテナンス費用を基準に建築会社を選べるのか?

メンテナンス費用は住宅の大きさや使用している設備・部材、住宅を取り巻く環境などなど、本当に様々な要因で異なります。
ですので、ざっくりとした平均値や目安しか分かりません。

しかし、そんな平均値や目安しか分からないメンテナンス費用ですが、
インターネットや建築会社の営業マンなど、色んな情報が飛び交います。

建築会社によって営業マンは全然バラバラなことも言います。
特にメンテナンスフリーを強くアピールしているメーカーの営業マンは、ひどい場合、
「メンテナンス費用がほとんど掛からない」という間違った情報を伝えてくる場合もあります。

確かに数年以上前に比べれば、設備や部材の性能は目まぐるしい進化を遂げていますので、
メンテナンス費用の負担は減ってきてはいますが、それでも全体では大きな金額が発生します。

まずはどんなメンテナンスがあるのか、全体ではどれくらいの費用になるのかを把握していきましょう。

  • 住宅メンテナンスの時期(スケジュール)が確認したい方は下記ページをご参照下さい。

 

1.30年間のメンテナンス費用全体

少し古い情報ですが、次の画像をクリックして、拡大してご覧ください。
ざっくりで構いません。
※文字が小さくてすみません。

メンテナンス費用1 メンテナンス費用2

ご覧頂ければお分かりになるかと思いますが、
30年の間に数百万円の金額が掛かります。

注意
「こちらの資料は家の状態を高い水準で維持する場合に必要な金額」です。
例えば外観が汚れてもあまり気にしないということであれば、資料のように頻繁に外壁や屋根のメンテナンスはする必要はありません。

資料は古い情報ですし、とあるリフォーム会社が作成している資料ですので、金額が高く表記されています。
実際にはここまで頻度高くメンテナンスをする必要はありません。

 

全体のメンテナンス費用の平均を示す情報があります。

戸建て修繕費の平均は556万円、修繕費を積み立てた経験がある人は1割弱
「新築一戸建て購入後30年以上住んでいる人に聞く『一戸建て修繕の実態』調査」の結果を発表。全国の、木造の新築一戸建てを購入して30年以上住んでいる50~70代の男女495人(50代59人、60代265人、70代171人)を対象として、平成28年7月8~10日にインターネット調査を実施したもの
出典:アットホーム(株)「新築一戸建て購入後30年以上住んでいる人に聞く『一戸建て修繕の実態』調査」

 

上記情報は30年以上前に新築した家の情報ですし、
修繕費を積み立てていた方が非常に少ない状況から、
メンテナンスは最低限だったと想定できます。

■結論
これを近年新築した住宅に当てはめて考えると、
新築から30年間で掛かるメンテナンス費用平均は【500万円前後】
ではないかと思います。
(定期的な点検・メンテナンスを行った想定)

これは月々平均14,000円を積み立てればよい計算になります。
住宅ローンを組む上で加味していきましょう。

また、早い段階から積み立てが必要かと思います。

2.各部材や設備のメンテナンス費用

続いて、主立った部材や設備のメンテナンス費用を解説していきます。
どんな部材を選んでいるかで金額も異なるので、合わせて説明していきます。

 2-1.外壁材

外壁のメンテナンス
メンテナンス費用で最も費用が大きいのがやはり外壁です。

外壁材は多種多様ですが、大きく分けて主立ったものは以下の3種類です。

  • タイル
  • サイディング材
  • 吹き付け

それぞれ解説していきましょう。

 

■タイル
基本的にメンテナンスフリーと言われるのがタイルです。
タイルそのものは無機質で、全く劣化しませんので確かにメンテナンス費用は発生しないように見えます。

しかし、実際には目地の部分のメンテナンスが必要だったり、剥がれなどの補修が発生する場合があります。
点検や発生した場合や補修費用を考えると、
10年の費用平均は【30~50万円】と言われています。

注意
タイルのメンテナンス費用は必ず発生するわけではありません。

 

■サイディング材
近年は最も普及して一般的に使用されているのがサイディング材です。
普及した理由としては、ある程度リーズナブルで軽くて長持ちする素材で、またデザイン性も高いからです。

10年以上前のサイディング材は劣化も早く、安価なサイディングは建売などで使われていますが、10年経たないうちに劣化が進み色褪せもありました。
しかし、現在のサイディング材は塗膜コーティングされていて、15~20年はほぼ色褪せや劣化しないようになりました。

ただ、目地(継ぎ目)のシーリング材は劣化が比較的早く、7~10年ほどが交換目安となります。
シーリングの交換費用は【25~50万円前後】(35坪前後の住宅)が平均相場と言われています。
シーリング材の交換を怠ると、サイディング材自体の痛みが早くなるので定期的なメンテナンスが必要です。
※15~20年以上長持ちする高強度シーリング材も登場してきています。

サイディング材自体の交換は30~40年が目安になります。
サイディング材の交換費用は【200~250万円前後】と非常に大きいものになります。

 

■吹き付け
吹き付けは比較的初期投資が低く、デザインの自由度が高いのが特徴ですが、タイルやサイディングと比較すると劣化が早く、メンテナンス費用が大きくなる可能性が高くなります。
近年では選択されることは少なくなりましたが、色んな長持ちする塗料も開発されてきていますので、また利用されるケースが多くなると思われます。

耐用年数は塗料の種類にもよりますので、非常に幅が広いですが、大体8年~20年ほどで吹き付けをやり直す形になります。
一回の吹き付け費用は50~100万円とこれも塗料によります。

 2-2.屋根材

屋根材は大きく分けると4種類あります。

  • スレート屋根
  • 日本瓦
  • 金属屋根

それぞれのメンテナンス費用について解説していきましょう。

 

■スレート屋根
近年最もポピュラーになった屋根材です。
特にセメントを主材料として作られたスレート(コロニアルなど)が最も普及しています。

基本的に軽くてリーズナブルで最近では長持ちもするようになってきています。
交換目安は30~35年ですが、10年前後でメンテナンスが必要となります。

10年前後のメンテナンス費用(点検、補修、塗装)は25万円~40万円です。

補足
補修や塗装は必要がない場合も多いので、実際は点検費用のみ、数万円の場合もあります。

30~35年後、スレート屋根を交換する場合は【100~140万円】(35坪前後の住宅)ほどの費用となります。
足場を組むので、外壁材と合わせて交換すると良いでしょう。

 

■日本瓦
現在は、その重量で耐震性の不利になってしまうことや、デザイン的な理由で選択されることはほとんど無くなりました。
しかし、補修・修理以外はまずもってメンテナンス費用が発生しないのが最大のメリットと言えます。

 

■金属屋根
ガルバリウム鋼板などの金属の屋根です。
特に最近のものは性能が高く、基本的に50年以上長持ちすると言われています。

しかし、スレート屋根同様に、定期的なメンテナンス費用は必要になります。
10年前後のメンテナンス費用(点検、補修、塗装)は25万円~40万円です。

 2-3.クロス張替え

クロスの張替えは、もちろん、場所によって劣化速度が大きく異なります。
子供部屋やリビング、水回りなどは劣化が早いと言えます。

全体的にはやはり10年で汚れも目立ってきますので、10年前後が張り替えタイミングになるでしょう。
汚れが激しいところから優先して行えば良いと思います。

クロス張替えの費用は1㎡5,000円前後です。
例えば35坪の家の約3分の1のクロスを交換すると、おおよそ20万円前後になります。

 2-4.水回り

水回りのメンテナンスイメージ
続いて水回りのメンテナンス費用の解説です。
水回りの費用は大きく分けると以下の3種類です。

  • 給湯器(エコキュート修理・交換)
  • キッチン周り
  • 洗面、浴室、トイレ回り

しかし、水回りのメンテナンスや修理費用は、それこそ選んだ設備や環境、使い方にもよっても大きく異なります。
また、給湯器のように大型の機械もあれば、シャワーヘッドや水道のパッキン交換などの小さく費用もあり、それこそ千差万別となります。

エコキュート(給湯配管含む)やエコジョーズなどの交換はおおよそ15年前後が目安となり、その費用は【60万~80万円】となります。
その他は全てまとめると、約30年間の間に水まわり設備の交換費用はおおよそ【100万~300万円】と言われています。
その中で特に大きいのはキッチンの交換費用となります。

昔は20年前後で交換目安とされていたキッチンですが、現状は長持ちもしますので、30年で交換するかどうかで費用も大きくことなります。
キッチンは性能や機能で大きく費用が上下しますが、おおよそ100~200万円前後となります。

 2-5.床材(フローリング)

続いて床材(フローリング)の解説です。
床材は大きく分けて、無垢材とそれ以外の複合材の2種類に分かれます。

基本的に部分補修ができますので、全面交換すると言うより、都度傷んでいるところを補修するのが良いでしょう。
(DIYでご自身でやることも可能です)
金額は一度の補修や修繕で数万円から可能です(8帖で10万円前後)。

全面フローリング交換の場合は【100万円前後】(35坪前後の住宅)は必要となります。
ただ、なるべく事前にフロアコーティングしておけば痛みや劣化がかなり軽減されるので、事前にやっておくことをお勧めします。
特にペットがいたりすると、痛みや劣化が激しくなりますので、将来ペット購入予定の方も新築直後にやっておきましょう。

お勧めのペット用フロアコーティング
住宅メーカーに依頼してペット用のフローリング材にしてもらうことも可能ですが、高額になるケースが多いので、
新築直後にペット用のフロアコーティングをしておくのはお勧めです。

⇒ペットが滑り辛く、傷付きにくいお勧めのフロアコーティング(施工エリア:全国)
ペットのためのフロアコーティング【優床】
特に新築直後であれば住宅ローンで支払うこともできる銀行が多いと思います。

 2-6.換気設備

続いて、換気設備のメンテナンスに関して解説します。

換気設備のメンテナンスは、基本【第一種換気】のみ、費用が発生します。
※第一種換気は、機械で吸気・排気を行うので計画的な換気が可能になります。

第一種換気は、吸気部にフィルターを付けて空気をろ過したり、
空気の熱交換器を設置して暖房効率を高めたりなど、性能を高めることが可能になります。

反面、家中にダクトが通ったり、上記設備が追加されるので、ダクト洗浄や設備のメンテナンス費用が発生します。

■ダクト洗浄
10年に一度は行いましょう。
ダクト洗浄の費用は3~5万円で可能です。

■熱交換器などの設備
熱交換器も種類や性能が異なりますので、費用は上限します。
熱交換器などの設備メンテナンス費用は、10年でおおよそ【10~30万円】となります。
※熱交換器のおかげで電気代は下がります。

  • 換気に関しての詳細は下記ページにまとめていますのでぜひご参照下さい。

 

 2-7.シロアリ対策

シロアリ対策に関しては、木造でも鉄骨メーカーでも、基本7~8年で一度、防蟻処理を行うことを推奨しています。

防蟻処理の費用は一度に【15万円前後】です。

  • シロアリに関しての詳しい情報は下記ページをぜひご参照下さい。

 2-8.バルコニーや屋上

メンテナンス費用で忘れがちになるのが、バルコニーや屋上のメンテナンス費用です。
特にシート防水やFRP防水の加工処理の場合は、定期的なメンテナンスが必要です。

シート防水もFRP防水も、耐用年数は10~15年前後になります。
8帖のテラス・バルコニーの防水加工のメンテナンス費用はおおよそ【10~15万円前後】となります。

なお、シート防水もFRP防水も直射日光に弱いので、新築後にバルコニー用タイル(ジョイントタイル)をホームセンターで購入して設置するのがお勧めです。
また、メンテナンスしないと雨漏りの原因になってしまいますので、必ず10~15年に一度は行いましょう。

3.適切なメンテナンスで長持ち

各部材や設備のメンテナンス費用をご覧いただくと、大きな費用だとお分かりになると思います。

ただ、実際にはシロアリなども含めて計画的なメンテナンスを行っている家庭は非常に少ないのが現状です。
確かにめんどうですし、先延ばしにすれば費用が浮くような気がするのも分かります。

ですが、定期的なメンテナンスをすることが各部材や設備を長持ちさせ、破損や故障リスクの減少に繋がります
つまり、トータルでは定期的なメンテナンスをする方が費用は小さくなるはずです。

住宅を建てた建築会社にメンテナンスを任せるのも良いと思いますが、金額が高くなるケースがほとんどですので、リーズナブルなメンテナンス会社を探して計画的に行うのが良いでしょう。

戸建て住宅メンテナンスサイト
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4.メンテナンス費用を基準にハウスメーカーを選ぶこと

メンテナンス調査のイメージ
建築会社を選ぶ際、メンテナンス費用が掛かりにくいハウスメーカーや工務店を選びたいですよね。
ですが、ここで注意すべきポイントをお話ししておきます。

例えば、となるハウスメーカーの住宅営業マンは
「うちの強みは、この特殊な外壁です。この外壁材は火災や地震にも強く、何十年とメンテナンスの必要がありません」
と説明してくれます。

「うちのメーカーの屋根は特殊な鋼板を使っています。強度も強く、なんと紫外線に当たると汚れが消える光触媒となっていますので、何十年とメンテナンスが必要ありません」
などなど、実験も含めて説明があったりします。
それぞれ、メーカーによって強みが異なるわけですね。

さて、ここで結論です。
メンテナンス費用を基準にハウスメーカーを選ぶのは間違いです。
特にこのメーカーで家を建てればメンテナンス費用が半分以下に抑えられる、なんて思い込んでしまってはいけません。

どういうことか説明していきますね。

最初の例えで書いた「外壁材が優れている」メーカーであれば、確かに外壁のメンテナンス費用は半分以下に抑えることが出来ると思います。
しかし、それはメンテナンス費用全体のほんの一部でしか過ぎません。

それに、その外壁材が優れているメーカーはその分、全体の金額が高くなっているのは当然のことです。
また、他のどのメーカーでも、例えば屋根材や外壁など、オプションを付ければメンテナンスしなくても良い素材に変更が出来ます

結論としては、結局どのメーカーでも、初期投資にお金を掛けるか、メンテナンスにお金を掛けるか、の違いでしかありません。

もちろん、初期投資にお金を掛けた方が、30年以上という長いスパンでみればトータルのコストは安くなるとは思います。
しかし、一部のメンテナンス費用を基準としてハウスメーカーを選んでしまうのは大きな間違いです

やはりハウスメーカーを選ぶ基準は、
「会社の信用度」
「営業マンが合うかどうか」
「全体の商品の質」
「間取りなどの提案力」

などなど、
【自分の理想の家を建ててくれそう】
という総合的な基準で選ぶことが大事です。

⇒ メンテナンスだけでなく、住宅の保証に関しても重要なポイントですので、ぜひ下記ページをご覧ください。

 



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