住宅ローン年収別の目安【基礎】

住宅ローン




今回は住宅ローンにおける年収別の目安や頭金の設定、その他どんなことを目安にして借入額を設定していけば良いのかを解説していきますね。

住宅ローンを組む上で、知っておくべき重要な目安は次の通りです。

  • 年収ごとの借入可能額(融資目安)
  • 借入額から月々の返済はどれくらいか
  • 借入額を設定する上で参照すべき項目

 

一つずつ解説していきましょう。

1.住宅ローンの借入可能額

ここでは住宅ローンの借入可能額の目安を、年収だけでなく、その他参考にすべき内容を解説します。

注意点として、借入先は民間の銀行や住宅金融支援機構(フラット35)など、様々な種類があります。
基本的には民間銀行をベースに目安を記載していきます。

ただし、民間銀行でも銀行によって借入出来る金額は異なってきます。
個人差もありますが(年齢、職業など)、今回はあくまでも「目安」となる金額ですのでご了承ください。

 1-1.年収別の借入可能額目安

当然ですが、借入額は個人の収入、特に年収にある程度比例します。
銀行で実際に計算すると返済比率(月々の収入に対し、ローンの返済額の割合)というものから細かく算出をしますが、これから説明するのはざっくりとした目安です。

 ■前年度の年収の、約7倍~8倍が借入可能額

※住宅ローン以外の車や奨学金、クレジットカードなどのローンがあると借入限度額は減少します。

下記、年収別の目安を一覧表にしました。

世帯年収借入可能額
300万円2100~2400万円
400万円2800~3200万円
500万円3500~4000万円
600万円4200~4800万円
700万円4900~5600万円

また、夫婦や親子で収入合算も可能なります。

例:夫550万円 + 妻250万円=800万円(世帯収入)

※妻がパート・アルバイトでも合算することが可能な銀行もあります。
※銀行によっては妻の収入の100%加味できない場合もあります(例えば50%など)。
※収入合算は家族の中でも基本2名までです。

 1-2.借入可能額だけでなく、金利や保証料が上下する諸条件

借入可能額は様々な下記諸条件によっても変動します。
さらに重要なことは、同じ銀行だったとしても、人それぞれ適用される金利や保証料が異なるということです。

※保証料⇒銀行が提携している保証会社に支払う料金。保証会社は、もしも施主が住宅ローンを支払えなくなった時に、全額残債の立替を行い、銀行の代わりに返済請求を行います。
料金は一括で70~150万前後支払うか、金利に0.2~0.3%前後上乗せして(月々の支払い)支払うか選択が可能です。

ですので、年収による借入可能額の目安だけでなく、ご自身に当てはまる諸条件を事前に確認しましょう。

■公務員や自営業など職業属性
借入可能額のみならず、金利や保証料も現在の職業によって変動します。
収入が安定していると見られる公務員は借入可能額も伸びますし、特に金利が優遇されるケースがあります。

逆に収入が不安定と見られる自営業や経営者(役員含む)は借入額が少なくなり、金利が高くなるケースが多くなります。
自営業や経営者は銀行事前審査の際に直近3年の確定申告書や決算書の提出が必要になりますが、1期でも赤字があると住宅ローンを組むこと自体が難しくなります。

自営業や経営者の方は、審査が甘く借入額が伸び易い銀行を探したり、場合によっては住宅金融支援機構(フラット35)を利用するケースご多いと思います。

■年齢
年齢によっても借入可能額や金利、保証料が変動します。

まず年齢に関してのポイントが2点ありますので把握しましょう。

  • 住宅ローンは最長35年の借入期間となります。
  • 住宅ローン完済の年齢制限は、75~80歳です(銀行によって多少異なります)。

上記2点を踏まえると、
概ね40~45歳以上になると、借入期間が最長の35年より短くなりますので、審査は不利になります。
つまり、借入可能額が減少し、金利なども高くなるケースがあります。

40歳過ぎて住宅ローンを検討している方は、1年でも早く計画を進めた方が良いでしょう。

■金利(選択金利と審査金利)
金利による借入可能額の変動は2点あります。

1.変動や固定など、選択した金利によって借入可能額が変動
変動の方が金利は低いので借入可能額は高く、逆に固定は金利が高いので借入可能額は低くなります。

例: 金利別の借入可能額
条件⇒ ・元利均等法 ・返済期間35年 ・年収500万 ・返済比率30%

変動金利0.6% 借入可能額:47,340,000円
固定金利1.2% 借入可能額:42,850,000円(-4,490,000円)

※ローンシミュレーションソフトを使用

変動金利で事前審査し後から固定金利にした場合に、銀行によっては借入可能額が減少する可能性もありますので注意しましょう。

⇒ 変動金利、固定金利などの違いに関してはこちらを参照してください。

 

2.銀行の審査金利によって借入可能額が変動
銀行には、実際に適用される金利とは別に、審査の際に使用される金利があります(審査金利)。
基本的に審査金利は実質金利よりも高く設定されており、銀行によってバラバラです。
(例: 実質変動金利0.6% 審査金利3.2%)

審査金利は銀行独自で決めており、調べるのは難しいと思いますので、存在だけ把握しておきましょう。
ただ、ローンシミュレーションソフトなどを使った借入可能額と、実際の審査結果で異なってくるのは、この審査金利が原因の可能性もあります。

 1-3.頭金の設定目安

住宅ローンを組む上で、どれくらいの頭金を設定すべきか悩むと思います。

結論から言えば、
余力のある分、可能な限り多く頭金を用意する
のがベストです。

住宅ローン減税の控除額を大きくする為、なるべく多く住宅ローンを借りておいて、
減税が終了した10年後に繰上返済をした方が良い、という情報が住宅業界に出回っています。
しかし実際はほとんどが間違いで、たくさん頭金を出した方が35年に渡る利息額が少なくなりますので(住宅ローン控除額よりも)、頭金は出せるだけ出した方が良いでしょう。

⇒ 住宅ローンの頭金に関して知りたい方は下記ページをご参照下さい。

2.月々の返済額目安

住宅ローンの設定に悩む

続いて、月々の住宅ローン返済額の目安を解説します。

返済額は金利で変動します。
利用者が最も多い変動金利にて、下記目安を記載します。
変動金利0.6% + 保証料0.2% = 0.8%を目安と考えてください。

■借入額100万円で、月々返済額は約2,700円

上記を基本的な目安として下さい。
その住宅ローンの目安をベースに下記表にまとめました。

借入額月々の返済額借入額に対する年収の目安
2000万円約54,000円約270万円
3000万円約81,000円約400万円
4000万円約108,000円約530万円
5000万円約135,000円約670万円
6000万円約162,000円約800万円

※表の条件⇒ ・金利0.8% ・元利均等法 ・返済期間35年 ・返済比率30%
※ボーナス払いは含まれていません。
※表右の「借入額に対する年収の目安」はあくまでも他にローンが無い場合での目安です。決して年収に対しての借入額を推奨しているわけではありません。

この返済額の目安を押さえれば、ご自身がどれくらいの住宅ローンを組めば良いか、若干見えてくるかと思います。
固定金利の場合は1.4%を基準として借入額100万円で、月々返済額は約3,000円で見れば大丈夫です。

3.返済額はどれくらいの設定がベストか

続いては、住宅ローンの返済額に関しての設定や考え方について解説します。

もちろん、各家庭の家族構成や、家づくりの考え方、年収や支出によって適切な住宅ローン返済額の設定は異なります。
ですので、下記内容に関しては一つの考え方として捉えて頂き、実際に住宅ローンを決める際は特にご家族と打ち合わせの上で決定頂ければと思います。

3-1.返済比率の考え方は正しいのか

返済比率を30%以内に抑えるべきと色んなサイトでも書かれていますし、多くのファイナンシャルプランナーの方も言われています。
また、理想は25%、限度は35%と言われています。

返済比率とは、年収に対しての返済額の割合です。
例えば、年収600万円の方は月々50万円の収入(税引前)になります。

そのうち、住宅ローンが15万円だとすると
15万円 ÷ 50万円 × 100 = 30%
返済比率 = 30%
となります。

当然、住宅ローンの返済額は少ない方が無難ではあります。
ただ、返済比率を下げた方が良いというアドバイス・情報の中には、戸建てやマンションに投資する意味合いやメリットが度外視されている傾向にあると思います。

戸建てやマンションを持つ、経済的なメリットは以下2点です。

  • 将来への投資(老後への投資)
  • 団体信用生命保険

35歳で住宅ローンを組み、5年の繰上返済を行えば、65歳で完済します。
65歳以降は家賃が発生しないという大きなメリットがあります。

また、民間銀行で住宅ローンを組むと、必ず団体信用生命保険(通称:団信)に加入します。
万が一、ご主人の単独名義でローンを組んだ後、ご主人が無くなられた場合、残債は保険から支払われますので、残された家族はローンを支払う必要がありません。
その後、自宅と土地を売却すれば、そのまま現金が残ることになります。

住宅ローンは借金というイメージが強いので、リスクと捉えてしまう傾向があります。
しかし、実際には大きな投資と言えます。

投資だから無理して住宅ローンを組みましょう、というわけでは決してありません。

ですが、住宅ローンを低く設定してたことで土地や建物を大きく妥協し、
資産価値が下りやすい土地を選択してしまった、
性能の低い建物にしてしまったせいでメンテナンス費用や光熱費が高くなってしまった、
という本末転倒なリスクがあることを把握してもらえればと思います。

住宅ローンの返済額を設定する上で重要なことは、
家計を確認し、無駄な出費を見直し、実際に住宅ローンに割り当てられる最大の金額を算出することです。

4.借入額を決定する上で加味すべき項目

住宅ローン加味すべき項目

その他、住宅ローンの借入額を設定していく上で押さえておいた方が良い部分を列記します。

 4-1.住宅の税金、メンテナンス費用

住宅を購入すると、土地・建物に対して税金が掛かります。
・固定資産税
・都市計画税
その税金の支出も加味して住宅ローンの返済額を設定していく必要があります。

基本は1年に1回の支払いとなりますので、計画的に貯蓄し支払っていきましょう。

また、住宅のメンテナンス費用も先々発生してきます。
新築後1ヶ月に1万円ほど貯蓄していくのがお勧めです。
こちらも住宅ローン返済額の設定に加味していきましょう。

⇒ 新築後の固定資産税については下記ページで解説していますので、ぜひご参照下さい。

4-2.繰上返済

新築後、家計に余裕があったら、随時繰上返済を行いましょう。
完済を早めるのはもちろんですが、何よりも将来支払うべき利息を減らすことができます。

また、例えば変動金利を選択し、将来利息が上った場合のリスク回避も可能になります。
⇒繰上返済の詳細はこちらをご確認下さい。

4-3.光熱費の変動

特に賃貸アパートやマンションに住んでいる時に、戸建てを購入された方は、光熱費の変動に注意が必要です。

まず、賃貸アパートから2階の戸建てに引っ越すと、
広さはアパート・マンション平均60~80㎡が、2階戸建て100~130㎡と、約1.5倍以上になります。

さらに、賃貸アパートやマンションは隣が他人の部屋になっているので、ある意味断熱材に囲まれている状況となり、光熱費は安く済みます。
それが戸建てになると、周囲は外気にさらされているので光熱費が上る傾向にあります。

光熱費の上昇幅も加味してローンを設定しましょう。

※性能の高いハウスメーカーの場合は、敷地面積が広くなっても光熱費が逆に下がる場合もあります。

5.まとめ

家づくり計画の中で、どんな住宅ローンにするのか、また借入額、返済額をどうするのか、は
最重要項目です。
上記内容で目安は掴んで頂けたと思いますが、色んな事を加味しながら、家族で相談して頂く必要があると思います。

どんな住宅ローンを選べばいいのか、どの銀行にすれば良いのか、
ハウスメーカーの営業マンに相談すれば、その人の状況に応じたアドバイスもしてくれるでしょう。

⇒どんな銀行を選べば良いのかは、こちらのページをご参照下さい。

最後までお読み頂き、有難うございました。







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