外構工事を安く仕上げるための大技・小技15選

「外構の費用をなるべく安く抑えるためのコツを知りたい」

「おしゃれを損なわず外構を安くする方法ってあるの?」

そんな疑問にお答えします。

 

外構は費用が大きくて、予算が足りなくなることもありますよね。

商材の質を下げたり、施工箇所を減らせば安くなるのは当然ですが、せっかくの外構、なるべくオシャレは損ないたくないですよね。

今回はそんな方のために、オシャレを損なわず外構費用を安くするためのポイントを解説していきます。

あずた

私はリフォーム会社で「営業+施工管理」をしていますし、注文住宅の営業マン時代にも、多数の外構工事にかかわってきました

複数の外構業者さんと交流し、たくさんの見積書も作成しています。

そんな私の経験も活かして、どんなポイントを押さえれば外構費用が安くできるかを余すことなくお伝えしますね。

外構費用の相場を、前もって下記記事で確認しておきましょう。

1.おしゃれを損なわず、外構を安くする基本5選

外構安く(1章)オシャレを損なわず、外構を安くするための基本的なポイントを5つに絞って解説します。

外構をおしゃれにするポイントをまとめたページもあります。

1-1.依頼する外構業者を選ぶ

外構を依頼する業者をタイプ別に分けると、おおむね次の4つに分類できます。

  • ハウスメーカー・工務店からの紹介
  • 外構専門業者
  • リフォーム業者
  • ホームセンター

この中で、「ハウスメーカー・工務店から紹介された外構業者」、「リフォーム業者」、「ホームセンター」はなるべく避けましょう。

各業者によってことなりますが、おおよそ15~35%前後の紹介料(中間マージン)が上乗せされるため、外構費用が高くなる傾向にあります。

新築したハウスメーカー・工務店からの紹介の場合、建築会社と外構業者との連携が取れるメリットがありますが、そこは自分たちで間に入ることでカバーできるはず。

外構費用を抑えるなら、自分で「外構の専門業者」を探して依頼するのがベスト

1-2.外構計画の時間を確保できるスケジュールを組む

新築(注文住宅)の場合、「工事完了・建物引渡し」という締め切りが決まっているため、外構の計画を考える時間や打ち合わせする時間が確保できないことがあります。

建物の間取りやコーディネート、電気工事などの準備や打ち合わせで疲れて切ってしまい、外構の計画を後回しにしがちになります。

そうなれば、納得できる外構業者やコスパが良い商材を探す時間が無くなってしまい、費用が膨らんでしまったり、のちのち後悔してしまうこともあるでしょう。

外構計画は早めにスケジュールを組み、たっぷりと時間を確保できるようにしましょう。

外構計画における段取りを下記記事で解説しています。

1-3.残土処分費を減らす工夫をする

敷地の高さを定めた「GL設定※1 によって異なりますが、建物の基礎工事や外構工事中に土が余ってしまうことがあります。

 補足
※1 GL設定(ジーエル設定)とは?
グランドライン設定の略で、地盤の高さ設定のこと。例えば道路の高さから+50㎝の高さに建物を設置する、など高さの基準値を指す。

この余った土(残土)の廃棄費用の相場は1㎥(1立米)5000円前後で、外構工事では「何万円~何十万円」という費用が発生することがあります。

※新築の場合は、建築会社か外構業者のどちらか、または両方で残土処理が発生します。

つまり、なるべく残土が残らないように工夫することで費用を下げることができます

例えば、スロープや花壇など植栽エリアで敷地の一部を高くするなどして、捨てる土を有効活用するのが良いでしょう(スロープや花壇などの植栽エリア)。

外構業者によっては残土を活かそうという発想を持っていない場合があり、見積書に高額の「残土処分費」が計上されていることがあります。その場合は有効活用できないか相談すればプランに反映させてくれるはずです。

1-4.シンプルなデザイン、必要な工事に絞る

外構工事の費用は「商材数×工賃」が基本。

商材の種類が多いほど、工賃も比例して上がっていきます。

例えば、駐車場やアプローチの商材や仕上げ方法はなるべく1~2種類にしてシンプルにするのがオススメです。

また、門を設置しない(門柱のみ)、フェンスの設置範囲を減らすなど「オープン外構」にすれば費用を抑えられるでしょう。

プライバシーを守りたい場合は、植栽・カーテン・曇りガラスフィルムなど、対応する方法は様々にあります(新築の場合は間取りでも工夫ができます)。

外構タイプは「オープン」や「セミクローズド」など分類ができますので、ご存知ない場合は下記ページをご参照ください。

1-5.複数の外構業者から相見積もりを依頼する

外構の費用を抑えるためには「複数業者からの相見積り」は絶対条件と言えます。

他社と競合していることが分かれば、外構業者は価格を抑える工夫をしますし、より良いプラン提案をしようとするはず。これは実際に私が知っている外構業者の多くがそうでした。

最近では外構も下記のような一括見積りサービスがありますので利用するといいでしょう。

特に一括見積サービス経由で依頼した場合は、外構業者側も「比較される」と分かっていて見積りを作ることになりますので、より良い提案になる可能性が高いですし値引き交渉もしやすくなるはずです。

中でも【タウンライフ外構・お庭プラン一括見積サービス】という無料のサービスがオススメです。

一度要望を入力すれば、各地域のいろいろな外構業者からアイデアやアドバイスがもらえます。

外構の一括見積りサービスについて、詳しくは下記ページでまとめています。

情報収集は早いに越したことはありませんので、ぜひ利用してみて下さい。

2.外構費用を抑える上で覚えておくべきこと3選

外構安く(2章)外構費用を抑えるにあたり「安さだけを重視し過ぎないよう」覚えておいて欲しいポイントが3つあります。

2-1.外構工事は1度に全てやる必要はない

外構工事は建物が完成した直後に、一度の工事ですべてやる必要はありません。

工事を2~3期に分ける方法だってあります。

「逆にめんどう」と思うかもしれませんが、外構業者との最初の打ち合わせで工事を2~3期に分けたい旨を伝えておけば、そのように提案してくれます。

そうすれば、1期目で最低限の外構を行い、数年後にお金を貯めてから2期の工事依頼をするだけで済みます。

安さだけを追い求めて失敗するよりは遥かに良い方法ということを覚えておきましょう。

2-2.家族で簡単にできる外構のDIY

外構工事には自分たちでできるDIYのポイントがあります。

門柱・庭・ウッドデッキ・駐車場コンクリート・アプローチなど、かなりあるはず。

もちろん自分たちでDIYすれば外構を安くできるのは間違いありません。

ですが、例えば夫婦共働きで、想像以上に負担が大きい作業だったら、かなり後悔してしまいますよね。

それにDIYではおしゃれ感が損なわれる可能性は大きくなります。

その中でも比較的簡単で、自分たちでやっても後悔しにくいDIYポイントをまとめました。

  • 防草シート・玉砂利をネット通販で購入し、敷き詰める(建物裏の通路などが最適)
  • 人工芝をネット通販で購入し、敷き詰める(庭・駐車場の一部・アプローチの一部に最適)
  • 小型の植物をホームセンターで購入して、植栽スペースに植える

とくに今の時代、重いものはネット通販を利用すれば負担はかなり楽になりますね。

人工芝についてまとめたページもあります。

2-3.メンテナンスのことを踏まえてトータルコストを抑える

新築の外構で失敗したくないなら速攻で読むべき6つの原因と対策でも記載していますが、外構は目先の「初期投資」ばかりに目を向けると大きな失敗につながってしまいます。

外構の各建材は雨ざらしになるため、建物内の建材よりずっと劣化が早い。

それに、強風や雪などさまざまな要因でダメージも受けやすい。

しっかりと建築会社に各建材の交換時期を確認しつつ、なるべくメンテナンスフリーで、かつ強度の高いものを使うように心がけましょう。

特に「木製素材」「塗り壁」は寿命が短いものが多いですし、安価すぎる建材もリスクが高い可能性があるので注意が必要です。

3.外構フェンスを安くする小技2選

3章フェンス目次ここからは外構の各場所別に、費用を抑えるための小技を解説していきます。

3章ではフェンスにスポットを当てて2つ紹介します。

3-1.植栽と組み合わせて必要なポイントのみ設置する

【外構をおしゃれにするポイント】デザインの基本を把握しようでも記載していますが、背の高い目隠しフェンスを多用すればするほど、コストが上がってしまいます。

ですが、なるべくプライバシーを守りたいと考える方も多いはず。

そんな時は、背の高い植栽と組み合わせるのおすすめです。

外構フェンス

この画像では、1階のサッシ(窓)の前に大きめの木を植えることで目隠しにしています。

最近のサッシであれば外部から見えにくいので、これくらいの植栽でも十分プライバシーは守れるはず。

デザイン的にもばっちりですね。


背の高いフェンスを多用すれば圧迫感が出てしまいますが、植栽と組み合わせれば防ぐことができるメリットもあります。

3-2.バイナルフェンスなどの安くて長持ちする素材を選ぶ

フェンスの素材はいろいろありますが、「木材」「スチール」「アルミ」「樹脂」が一般的です。

中でも「アルミ」がデザイン性も高く、丈夫で長持ちするため、もっとも広く使われます。

ただ、「アルミ」はどうしてもコストが上がりやすい

そういう時は、樹脂の「バイナルフェンス」がおすすめです。

アメリカ生まれのバイナルフェンス。アルミよりも数倍長持ちするとも言われていて、比較的安価に済みます。
バイナルフェンスのカラーや形、植栽などを組み合われば、デザイン性はぐっと高まります。北欧・南欧風、輸入住宅の建物にはバッチリですし、上手に使えばモダンな建物にも合わせることも可能でしょう。

いろいろ探してみて下さい。

 補足
画像のように、「フェンスはサッシの色(画像は白)に合わせる」と統一感がありオシャレに仕上がります。バイナルフェンスのカラーバリエーションは少ないので、建物のデザインだけを先に決めてしまうと、後でデザインの統一ができなくなる可能性もあります。建物と外構のデザインはセットで計画していきましょう。

4.門やアプローチでコストを抑える小技3選

4章門アプローチ目次

続いて、門・アプローチで外構費用を安くする小技を3つ解説していきます。

4-1.ポスト、表札、インターホン、ライトが一体型の機能門柱を使う

かなり普及してきていますのでご存知の方も多いと思いますが、ポスト・表札・インターホン・ライトがすべてワンセットになっている「機能門柱」がオススメです。

外構費用を抑えたいなら門柱はこの「機能門柱」一択ではないでしょうか

最近では宅配ボックスがセットになっているタイプもあります。

門柱この画像では植栽との組み合わせていますね。シンプル過ぎず、オシャレに仕上がっていますね。
機能門柱であればデザイン・カラーも豊富ですし、工賃も安く済むためお得です。

ちなみに、もし機能門柱を使用しない場合は、ポストや表札だけネット通販やホームセンターで購入すると費用を抑えられることがあります

外構業者にお願いすれば、無償で取り付けてくれることも多いので、ぜひ頼んでみましょう。

4-2.シンボルツリーを目立たせてデザイン性を上げる

門・アプローチをシンプルにすればするほど外構は安くなります。

ですが、どうしても物足りなさを感じてしまうこともあるはず。

そんな時は一カ所だけ大きな植栽を加えてシンボルツリーにすればデザイン性を上げることができます

こちらの画像はむき出しのコンクリートにシンプルな門柱とフェンス、それに玉砂利と、なるべく安価な建材を使いしっかりと外構費用を抑えています。ですが、目を引くシンボルツリーを使うことでデザイン性を上げ、オシャレに仕上げていますね。
外構の素材・建材の中でも植栽はもっとも安い。
いかに効果的に植栽を使うかが安く抑えられるかどうかのポイントです。

4-3.植栽スペースを効率よく作って自分で植える

アプローチにタイル・石・コンクリートなどを敷きつめるとどうしても外構の費用はアップしてしまいます。

そこで、高額な素材を使わない植栽スペースをところどころ配置することで費用を抑えることできるようになります。

こちらの画像はアプローチの周りに植栽スペースを使って上手にデザインに取り込んでいますね。

各素材はなかなか高価なものを使っているため、ゴージャスな贅沢な外構に仕上がっています。
外構業者には植栽用のスペースだけを確保してもらい、植栽は後から徐々に植えていけばさらに費用を抑えることができるはずです。

5.駐車場を安くする小技2選

駐車場5章目次ここでは駐車場で外構費用を安くする方法を2つ解説していきます。

5-1.安価でおしゃれなコンクリートを使う

駐車場の素材としては「砂利(砕石)」がもっとも安価ですが、デザイン性も劣りますし、水はけも悪く機能性が低いので現実的ではありません。

素材には他にも「アルファルト」や「タイル」などがありますが、安さを考えるのであれば「コンクリート」一択になるでしょう。

もちろん、そのままのコンクリートではデザイン性が低いので、次のようなコンクリートを使うのが良いと思います。

  • 洗い出し仕上げのコンクリート
    コンクリートに砂利を混ぜ、最後の水を洗い流して砂利を浮かせる仕上げ。
  • スタンプコンクリート
    コンクリートに色をつけた後に、型を押し付けて模様をつける方法。

■洗い出し仕上げ
洗い出しコンクリート
出典:総合建設業梶商「駐車場 カーポート」

洗い出し仕上げを使って色味に変化つけることで、デザイン性も高く、費用を抑えることができます。

■スタンプコンクリート

スタンプコンクリート

出典:ユウマペイント

スタンプコンクリートは様々な色やデザインに組み合わせられるのでおしゃれに仕上げることが可能です。

洗い出し仕上げやスタンプコンクリートは標準的なコンクリートよりも建材・工事費ともに高くなりますが、これ以上費用を抑えようとするのはあまりオススメできません。

5-2.玉砂利や人工芝と組み合わせる

駐車場の全面にコンクリートを敷きつめるとコストが上がってしまいます。

ですので、コンクリートの間に「玉砂利」「人工芝」を挟むことで費用を抑えつつ、デザイン性もアップすることができます

駐車場+人工芝

出典:イゲタヤE&R「新築外構工事の施工情報」

人工芝は難しいかもしれませんが、玉砂利であれば後々自分たちで敷くことも可能ですね。

コンクリートの配置はやはりセンスが問われるので、いろいろな外構業者に相談してデザインを提案してもらいましょう。

6.まとめ

外構費用を安くするためのポイントはお分かり頂けましたか?

デザインを損なわず費用を抑えるのはなかなか難しいですが、地道な工夫で十分可能なはずです。

そのためには、しっかりと外構計画に時間をかけられるようにしつつ、いろいろな外構業者から素敵なプラン提案してもらうことが必須だと思います。

また、なるべく長持ちする素材を選び、トータルコストから判断していきましょう。

 

最後までご愛読頂きましてありがとうございます。