【最新】全館空調のメリット・デメリットは劇的に変化した!

「最近、【全館空調】を勧めてくるハウスメーカーが増えてるけど、実際のメリットやデメリットが知りたい」

「全館空調が進化しているのは知っているけど、実際にどこのメーカーの全館空調がいいの?」

家疑問くんそんな疑問にお答えします。

 

 

2019年最新の全館空調、特に以前からあったデメリットが補われ、劇的に進化してきました。本記事ではその最新の全館空調のメリットやデメリットに加え、どこのハウスメーカーの全館空調がどんなデメリットを補っているのかも解説していきます。

本記事をぜひ読んで欲しい方はこちらです。

本記事を読んで欲しい人
  • 展示場の住宅営業マンに全館空調を勧められたけど、デメリットも知りたい
  • 全館空調の導入を迷っているけど、不安も多い
  • 全館空調が以前に比べてだいぶ良くなったと噂を聞いたけど、本当のところを知りたい
  • ハウスメーカー別に全館空調の特徴を知りたい

私が過去に勤務していたハウスメーカーでも全館空調がイチオシになっていて、契約した方のほとんどが全館空調を導入していました。

実際の現場やお客様の生の声も聞いてきましたので、経験談も含め、具体的な全館空調のメリットやデメリットを解説していきます。

「そもそも全館空調とは何か」「全館空調はどんな進化を遂げたのか」など、基本情報が知りたい方はこちら。

1.全館空調メリット5選(実体験からの真相も解説)

全館空調のメリット5種類を解説していきます。

一部メリットの真相や注意点も含めてご説明します。

1-1.家中どこにいても夏涼しく、冬暖かい

全館空調にとって鉄板のメリットですね。最大のメリットと言っても良いでしょう。

24時間365日、すべての部屋が一定になっている、という快適さは色んなデメリットを補って余るほどですね。
真夏や真冬に玄関に入ってすぐに快適な温度を私も何度も体験しましたが、やはり素晴らしいと思います。

また、以下のような実際のお客様の声もありました。

  • 小さな子供やペットのための温度管理を気にしなくて良くなった
  • 室内のドアの開け閉めが不要になってストレスがない
  • キッチンで調理していても夏は涼しく、冬は温かい
  • 特に真冬でも簡単に朝起きられるようになった

体感的な快適さだけでなく、生活のストレスが減ったり、行動的になるなど、多くのメリットがここに含まれてきます。

 注意
断熱性、気密性(家に隙間が無い)が高かったとしても、部屋ごとの調整が出来ない(しにくい)全館空調だと、多少のムラが出来る場合があります。
特に真夏や真冬に起きやすいことですが、日光が多く入る南側のリビングと日が入りにくい北側の部屋では、2~3度と温度差が発生することもあります。
万能では無いということです。

例えば遮光カーテンや紫外線カットフィルムで日光を遮ったり、一時的に扇風機やストーブなどで調整が必要になる場合もあります。

 1-2.温度差が無いことが健康にいい

全館空調が健康に良いのも大きなメリットの一つです。

有名なのが「ヒートショック予防」ですね。

ヒートショック解説イラスト

 補足
ヒートショックは、冬の寒い時期など、浴槽に入るまでに脱衣所や浴室で大きな温度差があることで、血圧が大きく上昇してしまう症状を言います。

特に65歳以上の方でヒートショックにより死亡するケースが多く、実はヒートショックによる死亡者数の世界一は日本なんです。

ヒートショックに関しては下記ページにも記載しています。
また、全館空調と相性の良いZEHについて解説していますので、合わせてお読みください。

また、ヒートショックからも分かるとおり、温度差は体へ大きな負担を掛けます。

若い体にも知らずしらずに負担を掛けて、疲れが発生したりやる気を奪ってしまうのも「温度差」が原因になります。

2018年夏に大きな問題となった「酷暑」、室内での熱中症も話題になりましたが、当然全館空調は熱中症予防になります。

1-3.仕切りや建具を少なくして、開放的な間取りにしやすい

全館空調のもう一つのメリットが間仕切りや室内ドアなどの建具を少なくしても問題が無いことです。

例として、リビングと廊下や階段前のホールとの間にドアを設けることがあります。
冷暖房効率を考えると必要だったわけです。

しかし、全館空調では当然どの部屋も一定の温度ですので、間仕切りやドアが必要ありません。

耐震性の関係で壁を減らすには限界がありますが、全館空調ならではの開放的なプラン・間取りが実現できます。
※狭小地などで、中の空間を広くしたい方にはとても向いています。

■全館空調なら吹き抜けが向いている?
全館空調と吹き抜けの相性が良いと言われることが多いです。

しかし、正確に言うと「気密性が高い」ことが全館空調と相性が良いんです。

隙間が無いことで吹き抜けまで効率よく冷気や暖気を運んでくれます。

特に全館空調はそよ風のような弱い風で室内を温めたり涼しくします。
吹き抜けの真上や真下に吹き出し口が無い限り、吹き抜け全体に風を送り続けるのは難しく、温度のムラが出来てしまいます。

吹き抜けがある場合は、シーリングファンがあった方が暖房効率も良く光熱費を抑えることができます。

1-4.室内の壁付けエアコンがなく、室外機が少ないので見た目がすっきり

エアコン室外機

全館空調はメーカーによって様々ですが、吹き出し口が各居室に設置されるだけで、一般的な壁付けエアコンが無くなり見た目がすっきりします。
エアコンが無いだけで室内の空間は想像以上に広く感じることができます。

また、一般的な戸建ての場合、エアコンは3~5台くらい設置するのが平均的ですので、建物外にエアコン室外機が多数並んでしまい、見た目が悪いだけでなく場所も取られてしまいます。
最近の全館空調は室外機も小型化されていますので、外もすっきりします。

■注意ポイント
室内も室外もすっきりとしますが、全館空調によっては半畳分の大型機械を室内に導入しなくてはいけなくなり、スペースが取られるなど間取りの制限がありますので注意が必要です。

全館空調本体を床下や天井などに格納しているので、スペースが取られないメーカーの一覧です。

もう一つの注意点として、全館空調はダクトが家中を通ります。

見た目には分からないのですが、ダクトを収める関係で、一部天井が下がったり壁が出てきたりなどのデメリットもあります。

1-5.空気が綺麗になる(副産物のメリット)

厳密には全館空調のおかげで空気が綺麗になるわけではありません。

ただ、全館空調を導入する場合、空気が綺麗な住宅になります。

全館空調を推しているほとんどのハウスメーカーでは、機械で吸気・排気をする「第一種換気」を採用しているからです。

ほとんどの場合、空気の入口(吸気口)に高性能なフィルターを設置しています。
副産物的なメリットとして、花粉やホコリ、PM2.5などをカットしてくれているので空気が綺麗になります。

換気に関しての詳細は下記ページにまとめていますのでぜひご参照下さい。

2.補われてきた全館空調デメリット5選

超が付く快適さの全館空調ですが、やはりデメリットもあります。

しかし、近年、住宅性能の向上と共に、そのデメリットが補われた全館空調が開発されてきました。
住宅展示場公園を見ても「全館空調」の告知が目立つようになり、3~4年前までは世間の導入率5%以下だった数字も現在伸びているようです(現在:2019年1月)。

では今までのデメリットと、どのメーカーの全館空調がそのデメリットを補っているかを解説していきます。

なお「全館空調はダクト内にカビが生える」という噂があり、そこに言及したページもありますのでぜひご覧ください。

2-1.初期費用、メンテナンス費用が高額

まず、第一に挙げられるデメリットは初期費用、導入後の維持費・メンテナンス費用が高額というものです。

導入費用は基本、200~300万円前後が平均的です。

メーカーによっては年間保守費5万円を支払ったり、フィルターの交換で半年から1年で定期交換をする費用が発生します。
当然、故障した場合の修理費も高額になっていました。

しかし、最近、高断熱・高気密が当たり前になってきたことで全館空調本体のパワーが小さくて済むようになってきました。

また、建物の換気性能も上がったことで熱の循環効率も上がってきたことも加わり、各メーカー共に従来より初期費用・メンテナンス費用共に金額が下がりつつあります。

低コスト実現した2社の紹介

特に低コスト実現したメーカーを2社紹介します。

2社ともに全館空調本体を家庭用エアコン並みの規模にしたことで大幅に初期費用やメンテナンス費用を抑えています。

100万円前後で導入でき、割引や無料キャンペーンも実施している時があるようです。

2-2.光熱費が高い

続いて光熱費が高いことが全館空調の大きなメリットの一つです。

延床面積35坪ほどの3~4名様家族が住む大きさであれば、一昔前は2~3万円以上の電気代(月平均)が当たり前でした。

しかし、高断熱・高気密がかなり進化してきたこと、換気に熱交換器を使うことで熱効率も一緒に高くなりました。

また、メーカーによっては床下の安定した地熱を利用したり、大気中の熱を効率よく有効活用するヒートポンプ式の全館空調も登場してきたことで、
通常のエアコン4~5台使った時の電気代と同じか、変わらないほどの省エネが実現できてきました。

例えば35坪の住宅で24時間365日全館空調を付けっ放しにしても、月平均1万円以下の電気代(空調のみ)が可能になっています。

メーカーによっては月平均5,000円~6,000円(空調のみ)も実現しています。

省エネ全館空調5社紹介

特に月々の光熱費を抑えることに実現しているハウスメーカーの全館空調を紹介します。

全館空調と床暖房を導入費用、光熱費などで徹底比較したページもあります。

 2-3.部屋によって温度調整が出来ない

空調が利きすぎて寒いイメージ

全館空調のデメリットの1つに、部屋の温度調整ができないことが挙げられます。

全館一括管理のため、すべての部屋が同じ温度帯になります。

例えば使っていない部屋の温度を調整したり、暑がり・寒がりな子供部屋だけ温度を変えることが今まではできませんでした。

また、1-1章でも解説しましたが、日が当たる南の部屋と北の部屋とは温度差が生じてしまう場合に、うまく調整できないのが従来の全館空調です。

しかし、このデメリットも最近は補うメーカーが登場してきました。

各部屋で温度管理ができる全館空調2社紹介

その他、風量の調整などで少し温度調整できるメーカーもあります。

2-4.室内が乾燥し過ぎる

これは全館空調に限らず、高気密住宅では必ず冬場の乾燥は強くなりますので、加湿器は必須になります。

もちろん、夏は湿気が多いのとても快適になりますし、室内干しの洗濯物が乾きやすくなるメリットはあります。

住宅にとっても乾燥していることは長持ちに繋がります。

しかし、やはり冬場の乾燥は大きなデメリットの一つと言えます。
ただ、最近は加湿機能も備わった全館空調も登場してきています。

加湿・除湿機能がある全館空調3社紹介

三井ホーム「スマートブリーズ」はさらに脱臭機能も搭載しています。

2-5.故障で全部屋効かなくなる

頻繁に起こるものではありませんが、真夏や真冬に全館空調が故障するとかなり致命的です。

全部屋エアコンが利かないのは生活に大きな支障があります。

もちろん、故障しないように定期的なメンテナンスが必要ですが、たった1日でも全館空調が動かない日があったら辛いですよね。
これは全館空調の大きなデメリットと言えます。

1階と2階に1台ずつなど、2台以上の全館空調本体を使う桧家住宅「Z空調」は仮に1台が故障しても、ダメージが半分になります。

仮に半分だけ動かしていたとしても、完全では無いでしょうが、1台で家全体に熱を送ることができます。

3.実際に全館空調を比較してみる

ここまで読んで頂ければ、全館空調がどれだけ進化し、また手に入りやすい設備であることが分かって頂けたと思います。

初期投資は確かに必要ですが、エアコン4台新調してもやはり50~60万円は掛かることを考えると、意外に安い投資ではないしょうか。

デメリットは完全に払拭されてはいませんが、検討する価値はあるのでは無いでしょうか?

上記ご紹介させて頂いたハウスメーカー以外の工務店も含む建築会社でも、全館空調の導入は可能です。

実際に全館空調を検討したい方は【タウンライフ家づくり(ハウスメーカー特集)】を利用するのが良いでしょう。

インターネットで色々探しましたが「全館空調」があるハウスメーカーを一括で探して、簡単に比較・検討できるのはこのサービスが一番効率的です。

希望の条件や間取りと連絡先などたった10分ほどの入力で、複数のハウスメーカーから見積りや間取りの提案がもらえます。

それに、タウンライフ家づくりをご紹介するのは、多数のメリットがあるからです。

タウンライフ家づくりのプラン・見積り一括サービスのメリット
  • 全て完全に無料
  • ネットで3分入力するだけで完了。住宅展示場を回る手間が大きく省ける
  • 色々な設計士のプランを参照し、間取りのメリット・デメリットを比較できる
  • 各建築会社の資金計画書を参照し、工事費や諸経費なども比較できる
  • 登録されている注文住宅会社は厳選な審査をクリアしているから安心できる(優良企業600社以上が登録)
  • GMOリサーチの注文住宅部門アンケートで「満足度」「使いやすさ」など3部門でNO1
  • 土地探しや提案も手伝ってもらえる
  • 住宅ローンなど様々な家づくりの情報が集めやすい

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情報収集は早いに越したことはありませんので、ぜひ利用してみて下さい。

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※WEBでのご依頼時に必ず「全館空調付き」とコメントを入れて送信して下さい。

4.まとめ

最近の全館空調がだいぶ進歩してきたことはお分かり頂けましたか?

これからもまだまだ高性能化・低価格化が進むと思います。

誰でも気軽に手に入るようになってくるはずですので、ぜひ今から家づくりを始める方は導入を検討してみて下さい。

なお、建築会社選びで失敗しないためには、失敗の原因をしっかりと把握しておく必要があります。
ぜひこちらの記事もご参照下さい。

最後までご愛読いただきまして有難うございました。