【失敗しない間取りの考え方は?】家を買う人は設計士を見極めろ!

間取りイメージ




失敗しない為の間取りの基本的な考え方を解説していきます。

多くのサイトや書籍は、間取りの見本を見ることが出来たり、後悔しないための間取りを作っていく上での注意点などが書いてあります。

ですが、実際に建築会社と契約した場合、そういった間取りを作る上でのアドバイスのほとんどは、設計士が考えてくれます。

言い方は失礼かもしれませんが、素人の方が間取りのことを調べて考えていくよりも、建築士免許を持っていて、かつ年間500件以上の間取りを書いている設計士の方が考えた方がとても効率的ですよね。

家を買う人が後悔しないための間取りにするために本当に必要で重要なことは、次の3つです。

間取りで失敗しないために本当に必要なこと
  • 設計士の生態をつかむこと
  • 設計士への要望の作り方、伝え方を把握すること
  • 設計士との打ち合わせの注意点を覚えること
細かい間取りの知識を深める時間があったら、この3点をしっかり把握することこそが、間取りで失敗しない為の大原則です!

本記事は何人もの設計士と仕事をしてきて、何百件と間取りの打ち合わせに参加してきた私の経験を活かして解説していきます。

では早速、基本的な部分から説明していきます。

 

1.間取りの基本となる考え方

当たり前のことですが、注文住宅ではお客様ご自身と建築会社の営業マンや設計士と一緒になって間取りを考えていきます(住宅メーカーでは間取りを「プラン」とも言います)。

建売住宅やマンションでは最初から間取りが決まっているので、当然自由に間取りを決められるのは注文住宅の特権になります。
生活スタイルに合わせて間取りを自由にカスタマイズできるわけですね。

そこが注文住宅で一番楽しい部分ではありますが、逆に言えば一番大変な部分で、かつ失敗するリスクも発生します。

そんな間取り・プランですが、作りこんでいく流れ・スケジュールは以下の通りです(建築会社によっては一部異なります)。

間取りを作り込む流れ
  1. 住宅営業マンに間取りの要望を伝える(契約前)
  2. 営業マンや設計士から間取りのプレゼンを受け、修正希望があれば伝える
  3. 修正したプランである程度納得できれば建築会社と契約(予算など契約前のメーカー選定部分は割愛)
  4. 契約後、設計士と間取りの打ち合わせ
  5. 修正を重ね、大枠が決まれば細かい部分(サッシや建具など)の打ち合わせ
  6. 問題無ければ1/100図面⇒1/50図面(50分の1のスケールの図面で1/100より細かい図面)に移行
  7. 修正を重ね、問題なければ図面確定(その後、設備やカラー・デザインの打ち合わせが続く)

上記流れから分かることは、基本、契約前も後も、間取りの希望を伝え、それを設計士が形にしていく、ということです。

つまり家を買う側が、間取りで失敗しないために学び、考えなくてはいけないことは、「要望をどう固めるか」「要望をどう伝えるか」になるわけです。

せっかく注文住宅で家を建てるのですから、とことん細部までこだわりたい方も大勢いらっしゃると思います。

ですが、設計士に間取りを考えてもらう、という基本的な部分を忘れてはいけません。
設計士にいかによく考えてもらい、いかに良い提案をしてもらえるようにするのか、という考え方がなければ、どんなにこだわっても良い間取りにはならないことを把握しましょう。

悪い言い方をすれば、設計士をうまく使う、ということが大事なわけですが、設計士をうまく使うには、そもそも設計士のことが良く分からないと出来ないはずです。

次は設計士の見極め方を解説していきます。

 

2.設計士を見極める

設計士のイメージ画像

ハウスメーカーや工務店によって、設計士と言っても色々なパターンがあります。

  • 社内で専属の設計士を抱えている。
  • 外部の設計事務所、設計士に依頼している。
  • 住宅営業マン自身が設計できる。

 

どのパターンも一長一短がありますが、寄り添えない程信頼できそうもない設計士が相手だった場合は、なるべく建築会社を変更した方が良いかもしれません。

大事なのは、まず相性、つまり信頼できそうかどうかです。

それほど間取りを作っていく上で設計士は重要といえます。

 2-1.設計士の実情を知る

続いて、設計士の実情を把握しましょう。

まず、一言で設計士を表現すると「忙しい」が最も適切な言葉だと思います。

特に「社内の専属設計士」「外部の設計士」は例外もあるとは思いますが、基本忙しいはずです。
ブラック企業並みのオーバーワークになっていることはニュースにもなりました。

私が以前勤務していた会社でも同様で、1日に4~5件の間取りを考えるのは当たり前な状況でした。
そこに加えてお客様との打ち合わせが1週間に10件以上入るんです。

彼らはいつも、「良い間取りにしたい」という思いと「早く終わらせないと」という思いで揺れ動いています。

だからといって、もちろん家を建てる施主の方は設計士に同情などする必要はありません。
ただ、良い間取りにしてもらうには、そんな忙しい設計士をうまく使う必要があることを把握してもらえれば大丈夫です。

例えば、打ち合わせの時に
「10日後は仕事で埋まっています。5日後が空いているので何とかそれまでに間取りの修正出来ませんか?」
と設計士に相談するようなスケジュール調整があるかしれません。

ですが、設計士はただでさえ忙しいので、時間的余裕を与えないと危険です。

打ち合わせのスケジュールはゆとりをもつなどの対応が必要です。

 2-2.設計士はみな、住宅好きの芸術家

設計士は例外を除き、ほとんどの方が家が大好きです。超をつけても間違いないでしょう。

極端なことを言いますが、おそらく住宅営業マンより好きだと思います。

オーバーワークで、ただひたすら図面と向き合う日々。
大好きでもなければきっとやっていけません。

また、彼らは芸術家でもあります。
何百件、何千件と間取りを作ってきた彼らは経験も豊富で、たくさんの引き出しがあります。

当然自分達の作る作品には誇りやこだわりがあるでしょう。

ですが、要望の伝え方によっては、設計士の経験は引き出されず、プロから見たらダメな間取りが出来上がってしまう場合があります。
最悪なことに、その間取りを見たお客様は「希望通り」だと喜んでしまうことまであります。

もちろん、実際に生活を始めてから、最悪なことに気付くわけなのですが。

ただ、それが間取りにおいての現実です。

ちなみに、間取りのことを友人など色んな人にアドバイスを受けて、色々修正していったらダメな間取りになった、というのも理由は一緒です。

 

間取りで失敗しない為には、要望の作り方・伝え方が重要になるわけです。

3.間取りで最も重要【要望の作り方・伝え方】

カラフルな間取り

本章では、間取りの要望の作り方・伝え方を解説していきます。

要望は、契約前、建築会社を選定するタイミングで作りこんでおいてください。
1社ではなく、複数社の設計士に本章で覚えた伝え方を実践してもらえれば、色々なアイデアを提案してもらえるはずですし、比較検討できるからです。

 3-1.どんな生活をしたいかの優先順位を立てる

要望を作りこむときに大事なのは、具体的な要望を固め過ぎないことです。

例えば「2Fリビングにする」とか「子供部屋は2つ」などの大きな要素であるなら良いですが、
「リビングは10帖の広さ」とか「寝室は8帖」など、限定するのはやめましょう。

また、要望を列記して、詰め込めるだけ詰め込んで下さい、という要望も絶対にNGです。
図面上では満足いくかもしれませんが、実際に生活してみると、それぞれの要望のメリットが全部中途半端になってしまう可能性があります。

一番良い方法は、どんな生活を優先したいかをしっかり塗り込むことです。
どんな生活は具体的な内容だとなお良いでしょう。

例えば、

  • 「平日の夜でも家族が集まってそれぞれ好きなことが出来るリビング」
  • 「夫婦2人と子供で一緒に料理ができるキッチン」
  • 「1階に家事が楽になる和室が欲しい。優先順位は低めだけど余裕があれば親族が宿泊できる広さ」
  • 「共働きで寝る時間がバラバラ。でも同じ寝室で生活したいけど、お互いにストレスならないようにしたい」

上記のような要望にはっきりとした優先順位を付けて下さい。

こんな設備にしたいとか、こういう形の収納スペースにしたい、とか、そんな枝葉の部分は後回しです。

繰り返しますが、設計士の経験や知恵を引き出すために、生活スタイルを考えるわけです。

そして、設計士が変な部分で悩まず考えやすいように優先順位をつけるわけです。

 3-2.生活の未来を見据えた内容を考える

間取りを考えていくと、10年以内の近未来のことをイメージすることが多くなってくると思います。

ただ、せっかく間取りのことを考えるわけですから、10~30年後の生活もイメージしておきましょう。

少し、例を出してみます。

  • 子供が家を出て行った後の2つの部屋をリフォームでつなげて、室内でできる趣味を始めてみる
  • 子供が一度出て行っても、結婚やその他の理由で戻ってくるかもしれない
  • 今はやってないけど、仕事が落ち着いたらアウトドアの趣味を始めたい、だから玄関付近に収納を作っておこう

我ながらあまり良い例えではありませんが、イメージを汲み取ってもらえたら幸いです。

特に現代の家は50年以上長持ちするのが当たり前になってきました。
将来を見据えておけば、簡単なリフォームで使い勝手を変えられるようにしておく間取りも設計士は考えてくれるはずです。

もちろん、将来どうなるか分からない部分は優先順位を低く設定しておけば良いと思いますが、住宅営業マンや設計士に将来のイメージを伝えるだけで、間取りの完成度は上がるはずです。

 

 3-3.予算もしっかり設計士に伝える

住宅営業マンには予算を伝えることが多いと思います。
ですが、設計士に直接予算を伝えることはあまりありません。

また、住宅営業マンがしっかりと設計士に予算を伝えてくれているかは分からないので、設計士に会った時はしっかりと伝えておきましょう。

たまに他のサイトなどで「間取りを考える時は予算を忘れる」というアドバイス情報もありますが、半分は当たりで半分は間違いです。

確かに予算を気にし過ぎると、無意識に選択肢を狭めてしまう可能性があります。

ですが、何度も言うように、細かい間取りを考えるのは設計士です。
設計士に予算を忘れろ、というのはかなりおかしな話ですよね。

私が現役時代も、設計士の方々は確実に住宅営業マンへ予算を確認してきます。
さらに、お客様へ確認することも多々あります。

間取りによって予算が大きく変わるからこそ、設計士は予算を確認するわけです。
必ず設計士には正確な予算を伝えていきましょう。

 

4.間取り打ち合わせにおいての注意点

間取りの打ち合わせイメージ

要望がしっかり伝えられたら、設計士は一生懸命に間取りを作ってくれるはずです。
施主側は打ち合わせに集中していきましょう。

本章では契約後の打ち合わせの注意点を解説していきます。
以下3点が主な注意点です。

間取り打ち合わせの注意点
  • 自分で間取りを書かない(ゾーニングを含む)
  • 優先順位をコロコロ変えない
  • 毎回の打ち合わせに準備無しは絶対にダメ

一つずつ解説していきます。

■自分で間取りを書かない
簡単に配置を記したゾーニングも含め、自身で間取りを書いて設計士に見せるのはやめましょう。

設計士は施主の書いた間取りを見ると、その間取りに対して相当に気をつかいます。
だって、せっかく書いてくれたものですし、設計士だからこそ書いた人の気持ちが分かってしまうので、なおさら気をつかいます。

つまり、その間取りが良かろうと悪かろうと、なるべくその間取りの良いところを活かそうとします。
これは結局、設計士の経験値を引き出す妨げにしかなりません

上記は私が実際に見てきた設計士の苦悩なので、書きたくなる気持ちは分かりますが絶対にやめましょう。

■優先順位をコロコロ変えない
2章に記載しましたが、設計士は忙しいです。

極端な例ですが、「3位:洗面脱衣所を分ける」「4位:浴室が大きい」という優先順位だったとすれば、全体のスペースにゆとりがなければ浴室は大きくしない間取りにするはずです。

ですが、 間取りができた後に「やっぱり浴室が大きい方を優先して下さい」と言われると、全て書き直しになります。
間取りはバランスで成り立っているからです。

上記のように優先順位が繰り返し変わると、お互いに不毛な時間が生まれます。
この場合のほとんどが、後で営業マンと設計士で話すと「結局最初の間取りが良かったね」という形になります。

良い間取りを作るためには、優先順位をしっかりと練り込む必要があるでしょう。

ただ、実際に間取りを見ると、やっぱり優先順位を変えたくなる場合があります。
その時は、電話でも良いのですぐに住宅営業マンに連絡をしてあげましょう。

■毎回の打ち合わせに準備無しは絶対にダメ
毎回の打ち合わせ前には、必ず夫婦で準備しておきましょう。

打ち合わせは合理的に進めれば進めるほど、質のよい間取りになります。
当然、設計士や住宅営業マンは仕事ですからしっかりと準備してきます(準備しない人だったら問題です)。

打ち合わせ毎に、夫婦で決めきれなかった部分を自宅で検討してくる、という宿題があるかもしれません。
それに、毎回、次回までに修正される内容が決まっているはずですので、その他修正して欲しい部分がないかなども確認・準備しておく必要があります。

また、夫婦間で意見が食い違うことも当然あります。
意見のすり合わせも必要でしょう。

上記のような事前準備がない状態の打ち合わせは、時間だけがダラダラ過ぎるようなひどい内容になってしまうことがあります。
それでは質の高い間取りは絶対に完成しませんので、毎回大変ですが準備することは必須です。

 

5.間取りについて念のため知っておいた方が良いこと

基本的に間取りは設計士が考えてくれますので、当然細かい建築法などは覚えておく必要はありません。

不明なことは営業マンか設計士が教えてくれるはずです。

ですが、念のため要望を作る上でも知っておいた方が良いことを一部まとめました。

 5-1.家を建てる上で必要な広さ

これからマイホームを購入したいと考えられている方の多くが、自分たちに必要な大きさを明確に答えることは難しいと思います。
まず必要な部屋数や大きさのイメージが漠然としている方も多いと思いますし、何より予算や選ぶ土地によって大きく異なってくるからですね。

目安となる家の大きさは、1名あたり「7~8坪」(床延面積)と言われています。
それくらいあれば十分に生活しやすい空間になります。

4人家族であれば、28~32坪の床延面積の家が問題ない大きさです。
それ以上大きくなれば、その分がゆとりになると考えてもらえれば大丈夫です。

⇒ なお、土地に関して必要な広さは下記ページでまとめていますので、ぜひご参照下さい。

 

 5-2.間取りの中の区分け

間取りの配置を考えていくうえで、特に最初に配置を考えるべきは、以下の3点です。

  • LDK(リビング、ダイニング、キッチン)
  • 水廻り
  • 部屋

この3点の配置、バランスをどうするのか、が間取りを考えていく上で最初の基準、決めるべきポイントとなります。

最もスペースを取るLDKを1Fか2Fどちらにすべきか、大きさ2形はどうするのか。

お風呂、洗面、脱衣所など、各水回りの大きさや場所。

部屋の数、大きさをどうするのか。
寝室、お子様部屋以外の必要有無。

この3点の優先順位が間取りに大きな影響を与えますので、最初にしっかりと固めましょう。

 5-3.間取りに関して参考ページへの案内

その他、間取りの考え方に関して参考になるページを下記にまとめておきますので、ご興味ある方はぜひご覧ください。

■間取りで一番重要なリビングを作り込むための基礎知識が書いているあるページ

 

■リビングを1階か2階にすべきか悩んでいる人向けのページ

 

■間取りに適切な収納スペースを作るためのヒントをまとめたページ

 

■間取りの良くある失敗例をまとめたページ

 

■窓・サッシの基本的な選び方をまとめたページ

 

6.まとめ

失敗しない為の間取りにするための考え方はいかがでしたでしょうか?

本当に良い間取りにするためには、入念な下準備が必要ですし、ご家族との間で何度も話し合いをすべきです。

とても大変なイメージになるかもしれませんが、やはり何十年と生活する空間ですから、絶対に失敗しないつもりで間取りの要望を固めて頂けたら幸いです。

なお、本章の中でも少し記載しましたが、間取りは1つの建築会社だけでなく、複数の会社の設計士に書いてもらって比較するのが理想的です。
建築会社を2~3社に絞ったタイミングで間取り作成を依頼をするのが良いでしょう。

ただ、なかなか時間が無くて建築会社を回れない方向けのサービスがあるのでご紹介しておきます。

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私の個人的な注意点としては、複数のハウスメーカーや工務店からプラン・見積り出してもらえるサービスですが、間取りと金額だけで決めるのは非常に危険です。
サービスをうまく使うことは重要ですが、時間が無いからと即決せずに、必ず提案してもらった建築会社には足を運んで情報を集めて下さいね。

最後までご愛読頂きまして有難うございました。







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