【不動産取得税っていくら?】支払い時期や軽減措置を把握しよう

「土地と建物(またはマンションや中古物件)の不動産取得税の金額の目安や支払い時期が知りたい」

「不動産取得税には軽減措置があるみたいだけど、どうすれば受けられるの?」

家疑問くんそんな疑問にお答えします。

 

本記事では土地や建物(建売・マンション・中古含む)を購入した際に発生する「不動産取得税」について解説していきます。

さくっと金額が知りたい方は、6章のシミュレーション機能をご利用下さい。

建物・土地購入後に発生する、メンテナンス費用以外で最も大きい負担となりますので、支払い時期や金額の目安を把握し、準備しておきましょう。

本記事の内容はこちら。

本記事の内容
  • 不動産取得税の支払い時期や注意点が分かる
  • 不動産取得税の軽減措置について分かる
  • 不動産取得税の支払い額の目安が分かる

では早速解説していきます。

1.不動産取得税とは?

税金初心者

冒頭に「不動産取得税」とは何か、を簡単にまとめておきます。

不動産取得税とは?
不動産(建物・土地)を売買や相続で取得したときや、住宅を新築・増築などをしたときに都道府県が課税する地方税で、取得・新築・増築をした後に1度だけ発生するもの。

本記事では「建売・注文住宅・マンション・中古物件」を購入したときの不動産取得税について解説していきますが、「増築」でも発生するので注意しましょう。

※リフォームでは発生しません。

不動産取得税のポイントとしては、都道府県が課税する「地方税」となるため、「支払い時期」や「納期」が都道府県によって若干異なるということです。

また、納付書の発行や納付先などは、国の税金を扱う「税務署」ではなく「県税事務所」となりますので覚えておきましょう。

2.不動産取得税の支払い時期の目安

本章では不動産取得税の「支払い時期」に関して解説していきます。

※注文住宅の場合、土地・建物を別々のタイミングで取得することになるので、それぞれ支払い時期が異なるので注意が必要です(2-2章で解説)。

支払い時期は都道府県によって若干異なるのは確かですが、目安となる期間はどこも大体同じです。

不動産取得税の支払い時期目安
不動産を取得後、【半年〜1年】の間に各都道府県の県税事務所から「納税通知書」が送付される

納税通知書に記載されている「納付期限」も都道府県によって異なりますが、おおよそ1~2ヶ月です

 補足
不動産取得税の支払い方法は、他の税金同様にクレジットカードの支払いも可能です。
基本的に分納はできませんが、相談すれば分納を受け付けてもらえるケースもあります。

ちなみに、上記支払い時期にある「不動産を取得後」の「取得」というのがいつを指すのか分かりにくいですよね。

次章で解説します。

2-1.不動産の「取得」の定義

不動産の取得とは、結論から言うと次の通り。

不動産の取得:「決済」をしたタイミング

つまり、土地でも建物でも、最終的な金額を現金(または住宅ローン)で支払った時のことです。

※契約時ではありません。

しかし、ただ単に支払いが完了しただけでは「県税事務所」は把握しようがありませんよね。

県税事務所はいつのタイミングで把握するのでしょうか?

県税事務所が誰かが不動産取得したかどうか把握できるタイミングは次の2通り。

  1. 不動産が登記されたタイミング
  2. 不動産取得者が「不動産取得証明書」を県税事務所に提出したタイミング

このどちらかになります。

ただ、「1」の登記の方が「2」より早いことがほとんどですので、一般的には登記すれば県税事務所は把握できることになります。

まとめると、不動産取得税の納付書が送られるタイミングは【登記されてから半年~1年程度】と覚えておきましょう。

 補足
都道府県によっては1年以上先になったり、半年より前にくる場合もあります。

2-2.注文住宅の場合、土地の納税通知書が先に来る

建売や新築マンション・中古物件の場合、建物と土地をワンセットで購入していますが、注文住宅では土地だけを先行して購入することになります。

つまり、建物よりも数ヶ月早く土地の登記をしますので、注文住宅の場合は土地と建物それぞれ別々のタイミングで納税通知書が届きます

土地の納付書が送られてくるタイミングとしては、建物の工事期間を考えると、建物の引渡し前後になると思います。

なお、この土地の納税通知書の金額を見ると、かなり高額なことにびっくりする方が多いです。

家を建てるための土地購入であれば「軽減措置」があって税金が安くなるんですが、まだ建物を建てていない段階ですので、軽減措置が反映していない金額が請求されてしまうんです。

※軽減措置に関して詳しくは本記事5章で解説

この場合は、金額の大きさに慌てず県税事務所に連絡を入れましょう。

建築工事が終わるまで(軽減措置が適用できるようになるまで)支払いを待ってくれるはずです。

不動産取得税を支払った後でも軽減措置分を還付してもらうことは可能ですが、請求書の金額が高額の場合はすぐに支払いをせず、県税事務所に減額措置が働いているか確認するのが良いでしょう。

3.不動産取得申請書を提出しよう

不動産取得申請書

一般的にあまり知られていませんが、実は不動産取得後60日以内に「不動産取得申請書」を提出するのが義務となっています。

仮に納期が間に合わなかったとしても特にペナルティがあるわけではなく、後からでも受理されるようです。

しかし、2-2章で解説したとおり不動産取得税の「軽減措置」が反映されずに納税通知書が届いてしまいます。

ですので、土地・建物取得後に、次の書類を県税事務所に提出しておくのが良いでしょう。

  • 不動産取得申請書
  • 減税等申請書

申請書は各県のホームページからダウンロードしたり、県税事務所に行けばもらえます。

「不動産取得申請書 〇〇県」と検索すればすぐに出てくると思います。

 補足
登記すれば軽減措置が適用されるか確認し、自動的に軽減措置を反映させてくれる場合と、自動的に反映してくれない場合があり、県税事務所によって異なるようです。

    4.不動産取得税の基本的な計算方法

    本章では不動産取得税の計算方法について解説していきます。

    まず、不動産取得税の基本的な計算方法は以下の通り。

    項目計算式
    建物固定資産税評価額×4%
    土地固定資産税評価額×4%

    ※上記は軽減措置の適用前の税率です。詳しくは5章で軽減措置について解説しますが、2021年3月31日までの不動産取得の場合、税率は「3%」となります。

    これは、戸建て・マンション・中古物件でも同様です。

    例えば建物・土地の「不動産評価額」の合計が3,000万円ならば、90万円の不動産取得税になります。

    かなり高額になりますね。

    ですが、2021年3月31日までは軽減措置があり、不動産取得額は半分以下になりますのでご安心下さい。

     

    なお、「固定資産税評価額」と「不動産購入額」は異なります。

    「固定資産税評価額」の目安についてはこれから解説します。

    4-1.固定資産税評価額の目安

    固定資産税評価額というのは、不動産取得税や固定資産税を決める上での基準となる評価額です。

    「固定資産評価基準」という予め決められた基準に基づいて、各市町村が評価額を決める、という仕組みになっています。

    固定資産税評価額の目安
    不動産取得額の約6~7割

    例:建物・土地の購入価格の合計3,000万円なら、評価額は1,800~2,100万円

    上記はあくまで目安となり、実際には各市町村の担当者が、建物をチェックしたり航空地図で土地を確認したりしながら固定資産を評価をします。

    評価の方法はポイント制になっていて、例えば床暖房がついているとか、第一種換気だとか、そういったことでポイントを付け、評価額を定めていきます。

    ですので、評価額を事前に把握することはできませんが、おおよそ【取得額の6~7割】になるような評価制度になっています

     補足
    建物は「本体価格」ではなく「請負価格」の6~7割です。

    ただ、土地の場合は、不動産業者に依頼すれば事前に固定資産税評価証明書が手に入ることもあり、事前に固定資産税評価額を計算することもできます。

    毎年発生する「固定資産税」に関しては下記ページにまとめています。

    5.不動産取得税の軽減措置を分かりやすく解説

    簡単な目安続いて、不動産取得税の「軽減措置」について解説していきます。

    軽減措置とは
    建物や土地を購入しやすくするために費用負担を減らすための措置のこと。
    現在は2021年3月31日までに建物・土地を購入(登記)した場合に限りますが、以前から何度も期間延長をしてきているので、その先も延長する可能性は高いと思います。

    この軽減措置のおかけで、不動産取得税が大幅に安くなっています。

    本章では、「建物」「土地」「中古住宅」と3つにわけて条件・計算方法を解説していきます。

    5-1.建物の軽減措置

    まず、戸建て・マンションの軽減措置について解説します。

    戸建て・マンションの軽減措置が適用される条件は次の通り。

    建物の軽減措置が適用される条件
    • 戸建て・マンションの延床面積が50㎡以上240㎡以下
    • 建物の所有者にとって居住用・セカンドハウス用の住宅

    つまり、簡単に言えば、一般的な広さの住居用の家であれば適用されます。

    ※2階建てなら、1階と2階の床面積の合計が「15.09坪~72.45坪以下」であれば良い、ということ。

     補足
    条件の「床面積」とは、申請する上で住居用スペースであることが前提です。仕事用スペースは適用されません。

    建物の軽減措置の内容や計算方法

    軽減措置が適用された不動産取得税の計算は次の通り。

    種類軽減措置を含めた計算式
    建物固定資産税評価額-1,200万円×税率3%

    つまり、建物の軽減措置は次の2種類になります。

    • 固定資産評価額から1,200万円を控除して計算される
    • 税率が4%➡3%になる

    例:建物の固定資産税評価額が2,000万円の場合、不動産取得税額は軽減措置がなければ【約80万円】、軽減措置が適用されると【約24万円(差額▲56万円)】。

     補足
    認定長期優良住宅を取得している場合、控除額は1,200万円⇒1,300万円に増額されます

    長期優良住宅については下記ページをご参照下さい。

    5-2.土地の軽減措置

    土地の軽減措置が適用される条件は次の通りです。

    土地の軽減措置が適用される条件
    • 土地を取得後、3年以内にその土地に住宅が新築されていること
    • 建物が軽減措置の条件を満たしていること(5-1章参照)
    • 土地の取得者が住宅の新築までその土地を引き続き所有していること
    • 住宅を新築した人が1年以内にその土地を取得していること(建物を先行して建てた場合)

    住宅用として土地を購入すれば、これもよっぽど特別な事情がない限り、軽減措置は適用されますので気にする必要はないでしょう。

    土地の軽減措置の内容や計算方法

    種類軽減措置を含めた計算式
    土地固定資産税評価額÷2×税率3%-特別控除(下記AかBの多い金額)
    A:45,000円

    B:「土地1㎡当たりの固定資産税評価額÷2」×「課税床延面積㎡(建物)×2(200㎡が限度)」×3%

    土地の軽減措置は次の3種類になります。

    • 固定資産評価額が半分(1/2)で計算される
    • 税率が4%➡3%になる
    • 特別控除される

    この軽減措置により、60~70坪以下の一般的な広さの土地で、床延面積50~240㎡の建物を建てれば、不動産取得税は0円になります。

    大きな土地の場合でも、かなり少額になるでしょう。

    例:2,000万円の固定資産税評価額、土地50坪、建物40坪の場合、不動産取得税額は軽減措置がなければ【80万円】ですが、軽減措置があると【0万円(差額▲80万円)】。

    5-3.中古住宅の軽減措置

    中古住宅にも、適用されるための条件が設定されています。

    中古住宅の軽減措置が適用される条件
    • 新築建物の軽減措置と同じ条件が満たされている(5-1章参照)
    • 昭和57年1月1日以降に建築されている

      昭和57年1月1日以降で、耐震基準に適合していない中古住宅でも、次の条件が満たされていれば軽減措置が受けられます。

      • 取得後6か月以内に以下の①~③が行われる
        ①取得した中古住宅について耐震改修工事を行う
        ②耐震改修工事後の中古住宅が、耐震診断によって耐震基準に適合していることの証明がなされている
        ③耐震改修工事後、取得者がその住宅に居住する

      古すぎて、かつ現在の耐震基準を満たしていない中古住宅は適用されませんので注意しましょう。

      中古住宅の軽減措置の内容や計算方法

      種類軽減措置を含めた計算式
      中古住宅固定資産税評価額-新築時期別控除額(下記別表を参照)×税率3%
      新築された時期控除額
      ~昭和50年12月31日新築当時の控除額
      昭和51年1月1日~昭和56年6月30日350万円
      昭和56年7月1日~昭和60年6月30日420万円
      昭和60年7月1日~平成01年3月31日450万円
      平成01年4月1日~平成09年3月31日1000万円
      平成09年4月1日~ 1200万円

      中古住宅の軽減措置は次の3種類になります。

      • 固定資産評価額が、新築時期別の控除額が引かれて計算される
      • 税率が4%➡3%になる

      中古の場合は特殊で、固定資産税評価額から差し引かれる控除額が「家が建った時期に応じて変動する」ということです。

      6.不動産取得税のシミュレーション

      不動産取得税の目安が知りたいかは、下記シミューレションをぜひやってみてください。

      シミュレーションは
      「注文住宅(新築)」
      「建売・マンション(新築・中古)」
      の2種類があります。

      6-1.注文住宅(新築)の不動産取得税シミュレーション

      下記空欄に、建物の請負金額・床延面積、また土地の購入金額・床延面積を入力してください。

      ※建替の場合、建物だけの計算も可能です。土地は未入力で計算ボタンを押してください。

      シミュレーションの注意点
      • 軽減措置が適用される条件での計算
      • 固定資産評価額は「建物の請負価格・土地の購入価格」の7割で計算
      • 認定長期優良住宅は認定されていない場合

      6-2.建売・マンション(新築・中古)の不動産取得税シミュレーション

      下記空欄に、建売住宅・マンションの購入金額、また建物・土地の床延面積を入力してください。

      ※中古の場合、該当する新築日をチェックしてください。

      シミュレーションの注意点
      • 軽減措置が適用される条件での計算
      • 固定資産評価額は「不動産の購入価格」の7割で計算
      • 認定長期優良住宅は認定されていない場合

      7.まとめ

      不動産取得税の支払い時期や金額の目安はお分かりになりましたか?

      本記事のまとめポイントは以下の通りです。

      本記事のまとめ
      • 不動産取得税の納税通知書は、建物・土地の登記の後、半年から1年ほどで届きます。
      • 不動産取得後は60日以内に県税事務所に「不動産取得申請書」を提出しておきましょう。
      • 不動産取得税は2021年3月末まで軽減措置が適用されます。

      新築の諸費用や土地の諸費用が知りたい方は下記ページもご参照下さい。

       

      最後までご愛読頂きまして誠にありがとうございます。