【不動産取得税は大きな負担!】支払い時期と金額を把握しておこう

「土地と建物(またはマンションや中古物件)の不動産取得税の支払い時期がいつなのか知りたい」

「不動産取得税には軽減措置があるみたいだけど、どうすれば受けられるの?」

「不動産取得税の計算が難しそうだから、分かりやすく目安が知りたい」

家疑問くんそんな疑問にお答えします。

 

 

本記事では土地や建物(マンション・中古含む)を購入した際に発生する「不動産取得税」について解説していきます。

住宅・土地購入後に発生する、メンテナンス費用以外で最も大きい負担となりますので、支払い時期や金額の目安を把握し、準備しておきましょう。

 

本記事の内容はこちらです。

本記事の内容
  • 不動産取得税の支払い時期や注意点が分かる
  • 不動産取得税の軽減措置について分かる
  • 不動産取得税の支払い額の目安が分かる

 

では早速解説していきます。

 

1.不動産取得税とは?

税金初心者

冒頭に「不動産取得税」とは何か、を簡単にまとめておきます。

ご存知な方は2章から読み進めて下さい。

不動産取得税とは?
不動産(建物・土地)を売買や相続で取得したときや、住宅を新築・増築などをしたときに都道府県が課税する地方税で、取得・新築・増築をした後に1度だけ発生するものです。

本記事では「建売・注文住宅・マンション・中古物件」を購入したときの不動産取得税について主に解説していきますが、ポイントとしては「増築」などでも発生するということです。

※リフォームでは発生しません。

 

不動産取得税のポイントとしては、都道府県が課税する「地方税」となるため、「支払い時期」や「納期」が都道府県によって若干異なるということです。

また、納付書の発行や納付先などは、国の税金を扱う「税務署」ではなく「県税事務所」となりますので覚えておきましょう。

 

2.不動産取得税の支払い時期の目安

本章では不動産取得税の「支払い時期」に関して解説していきます。

※注文住宅のみ土地・建物を別々のタイミングで取得することになるので注意が必要です(2-2章で解説)。

 

支払い時期は都道府県によって若干異なるのは確かですが、目安となる期間はどこも大体同じです。

不動産取得税の支払い時期目安
不動産を取得後、【半年〜1年】の間に各都道府県の県税事務所から「納税通知書」が送付される

納税通知書に記載されている「納付期限」も都道府県によって異なりますが、おおよそ1~2ヶ月です

まずはこの前提を把握しておきましょう。

 補足
不動産取得税の支払い方法は、他の税金同様にクレジットカードの支払いも可能です。
基本的に分納は出来ないそうですが、相談すれば分納を受け付けてもらえるケースもあるようです。

 

ちなみに、上記支払い時期にある「不動産を取得後」の「取得」というのがいつを指すのか分かりにくいですよね。

次の章で解説します。

 

2-1.「取得」の定義

不動産の「取得」とは、基本的に「決済」を行った時点を指します。

土地でも建物でも、最終的な金額を、現金・または住宅ローンで支払った時のことです。

※契約の時ではありません。

 

しかし、ただ単に支払いが完了しただけでは「県税事務所」は把握しようがありませんよね。

県税事務所はいつのタイミングで把握するのでしょうか?

県税事務所が誰かが不動産取得したかどうか把握できるタイミングは以下の2通りです。

  1. 不動産が登記されたタイミング
  2. 不動産取得者が「不動産取得証明書」を県税事務所に提出したタイミング

このどちらかになります。

ただ、1の登記の方が2より早いことがほとんどですので、普通は登記すれば県税事務所は把握できることになります。

 

不動産取得税の納付書が送られるタイミングはつまり、

【登記されてから半年~1年程度】

と覚えておいて間違いは無いでしょう。

 注意
登記のタイミングが取得時期と大きく異なる場合は、例外もありますのでご注意下さい。また、都道府県によっては1年以上先になったり、半年より前にくる場合もあります。

 

2-2.注文住宅の場合、土地だけが先行して納税通知書が来る

建売や新築マンション・中古物件の場合、建物と土地をワンセットで購入しているので問題ありませんが、注文住宅の場合は土地を先に購入することになります。

つまり注文住宅の場合は土地と建物それぞれ別々のタイミングで納税通知書が送られてくるわけです。

そうなると土地の納付書が送られてくるタイミングとしては、建物工事が始まる前に決済を行うので、建物の引渡し直後のタイミングになります。

建物の納税通知書はその半年後に届きますので焦らないように注意しましょう。

事前に支払いができるように貯蓄しておくなどの対策をしておく必要があります。

 

なお、この土地だけの不動産取得税の納税通知書の金額を見ると、かなり高いことにびっくりする方が多いです。

家を建てるために土地を購入すると、不動産取得税の「軽減措置」が働きます(軽減措置に関して詳しくは本記事5章で解説)。

しかし、土地を購入しただけで建物を建てていない段階ですので、軽減措置が働いていない金額が請求されてしまうことになります。

この場合は、金額の大きさに慌てず県税事務所に連絡を入れましょう。

建築工事が終わるまで(軽減措置が適用できるようになるまで)支払いを待ってくれるはずです。

 

2-3.軽減措置が反映していない額の請求かもしれないからすぐに支払わない

2-2章でも少し触れましたが、建物・土地の不動産取得税にはそれぞれ「軽減措置」があります(軽減措置に関して詳しくは本記事5章で解説)。

しかし、土地や建物を登記しただけでは、軽減措置が働かず、高額な不動産取得税が請求されることがあります。

不動産取得税を支払った後でも軽減措置分を還付してもらうことは可能ですが、請求書の金額が高額の場合はすぐに支払いをせず、県税事務所に減額措置が働いているか確認するのが良いでしょう。

 

3.不動産取得申請書を出しておくのが無難

不動産取得申請書

2-3章で解説しましたが、何かしらの間違いで不動産取得税の軽減措置が働かない場合があります。

 補足
登記すれば軽減措置が適用されるか確認し、自動的に軽減措置を反映させてくれる場合と、自動的に反映してくれない場合があり、県税事務所によって異なるようです。

ですので、登記だけして安心せず、土地・建物取得後に、以下の書類を県税事務所に提出しておくのが良いでしょう。

  • 不動産取得申請書
  • 減税等申請書

 

     

    ルールとしては不動産取得後60日以内に「不動産取得申請書」を提出するのが義務となっていますが、一般的にあまり知られていません。

    しっかりと軽減措置が反映された金額になるように、前もって提出しましょう。

     

    4.不動産取得税の基本的な計算方法

    本章から、不動産取得税の金額や、軽減措置について解説していきます。

     

    まず、不動産取得税の基本的な計算方法は以下の通りです。

    項目計算式
    建物固定資産税評価額 × 3%
    土地固定資産税評価額 × 3%
     補足
    建物は「固定資産税評価額×4%」が基本ですが、2021年3月31日までの不動産取得は軽減措置があり「3%」となります。

    これは、戸建て、マンション、中古物件でも同様です。

     

    例えば建物・土地の不動産評価額の合計が3,000万円ならば、90万円の不動産取得税になります。

    かなり高額になりますね。

    ですが、2019年現在は軽減措置があり、不動産取得額は半分以下になりますのでご安心下さい(詳しくは5章で解説)。

     

    なお、「固定資産税評価額」と「不動産購入額」は異なります。

    「固定資産税評価額」の目安について次章で解説します。

     

    4-1.固定資産税評価額の目安

    固定資産税評価額というのは、不動産取得税や固定資産税を決める上での基準となる評価額です。

    「固定資産評価基準」という予め決められた基準に基づいて、各市町村が評価額を決める、という仕組みになっているわけです。

    固定資産税評価額の目安
    不動産取得額の大体6~7割

    固定資産税評価額は各市町村の担当が、建物をチェックしたり、航空地図で土地を確認したりしながら評価をします。

    評価の方法はポイント制になっていて、例えば床暖房がついているとか、第一種換気だとか、そういったことでポイントを付け、評価額を定めていきます。

    ですので、評価額を事前に把握するのは難しいですが、おおよそ【取得額の6~7割】になるような評価制度になっています。

     補足
    建物は「本体価格」ではなく「請負価格」の6~7割です。

    ただ、土地の場合は、不動産業者に依頼すれば事前に固定資産税評価証明書が手に入ることもあり、事前に固定資産税評価額を計算することもできます。

    毎年発生する「固定資産税」に関しては下記ページにまとめています。

     

    5.不動産取得税の軽減措置を分かりやすく解説

    続いて、不動産取得税の軽減措置について解説していきます。

    軽減措置とは
    2006年4月1日に今の形に改正された不動産取得税の「軽減措置」。新築購入の費用負担を減らすことで建物や土地の流通を良くしようとしている措置です。
    現在は2021年3月31日までとなっていますが、以前からずっと期間延長をしてきているので、その先も延長する可能性は高いでしょう。

     

    5-1.軽減措置の条件

    軽減措置の条件はいたってシンプルで、大きくは1つしかありません。

    • 購入した戸建て・マンションの延床面積が50㎡以上240㎡以下であること

    2階建てならば、1階と2階の床面積の合計が15.09坪~72.45坪以下であれば良い、ということですね。

    一般的な戸建やマンションならば、おおよそ上記大きさに収まるはずですので、ほぼ間違いなく軽減措置は適用されると思って問題ないでしょう。

     注意
    条件の「床面積」とは、申請する上で住居用スペースであることが前提です。仕事用スペースは適用されません。

     

    5-2.建物・マンションの軽減措置

    続いて、建物やマンションの軽減措置を解説します。

    4章で解説した通り、固定資産税評価額の4%⇒3%になるのも軽減措置の1つです。

     

    ■建物・マンションの軽減措置の内容

    種類軽減措置を含めた計算式
    建物・マンション【固定資産税評価額 - 1,200万円】 × 3%

    つまり固定資産評価額から1,200万円を控除されるのが建物・マンションの軽減措置です。

    例えば固定資産税評価額が2,000万円の場合、不動産取得税額は軽減措置がなければ【60万円】ですが、軽減措置があると【24万円(差額▲36万円)】になるということです。

     補足
    認定長期優良住宅を取得している場合、控除額は1,200万円⇒1,300万円に増額されます

    長期優良住宅については下記ページをご参照下さい。

     

    5-3.土地の軽減措置

    土地の軽減措置は、適用されるための条件が建物とは別に設定されています。

    • 土地を取得後、3年以内にその土地に住宅が新築されていること。
    • 土地の取得者が住宅の新築までその土地を引き続き所有していること

      住宅用として土地を購入すれば、これもよっぽど特別な事情がない限り、軽減措置は適用されますので気にする必要はないでしょう。

       

      ■土地の軽減措置の内容

      種類軽減措置を含めた計算式
      土地【固定資産税評価額 ÷ 2】 × 3%

      固定資産税評価額が半分になるのが土地の軽減措置です。

      例えば2,000万円の固定資産税評価額であった場合、不動産取得税額は軽減措置がなければ【60万円】ですが、軽減措置があると【30万円(差額▲30万円)】になるということです。

       

      5-4.中古住宅の軽減措置

      中古住宅にも、適用されるための条件が設定されています。

      • 中古住宅の場合、自己の居住用で、取得日前20年(耐火構造なら25年)以内に新築された住宅であること

      古すぎる中古住宅は適用されませんので注意しましょう。

       

      ■中古住宅の軽減措置の内容

      種類軽減措置を含めた計算式
      中古住宅・マンション中古【固定資産税評価額 - 新築時期別控除額(下記別表を参照)】 × 3%

      中古の場合は特殊で、固定資産税評価額から差し引かれる控除額が「家が建った時期に応じて変動する」ということです。

      新築された時期控除額
      ~昭和50年12月31日新築当時の控除額
      昭和51年1月1日~昭和56年6月30日350万円
      昭和56年7月1日~昭和60年6月30日420万円
      昭和60年7月1日~平成01年3月31日450万円
      平成01年4月1日~平成09年3月31日1000万円
      平成09年4月1日~ 1200万円

       

      ■耐震基準に適合しない中古住宅の取得の場合

      耐震基準に適合していない中古住宅の場合は、以下の条件を満たさないと軽減措置が受けられませんので注意しましょう。

      • 取得後6か月以内に以下の①~③が行われること
        ①取得した中古住宅について耐震改修工事を行うこと
        ②耐震改修工事後の中古住宅が、耐震診断によって耐震基準に適合していることの証明がなされていること
        ③耐震改修工事後、取得者が当該住宅に居住すること

       

      6.不動産取得税の簡単な目安の一覧表

      簡単な目安

      では、本記事の最後に、不動産取得税の簡単な目安を一覧表にまとめてみます。

      下記一覧表は、軽減措置が適用された場合の目安となります。

       

      ■建物・マンションの不動産取得税の目安

      購入価格または請負工事金額不動産取得税の目安
      1000万円0円
      2000万円0~8万円
      3000万円16~29万円
      4000万円34~50万円
      5000万円52~69万円

      ※認定長期優良住宅は取得していない場合です。

       

      ■土地の不動産取得税の目安

      土地の購入金額不動産取得税の目安
      1000万円7~12万円
      2000万円16~23万円
      3000万円25~33万円
      4000万円34~44万円
      5000万円45~54万円

       

      7.まとめ

      不動産取得税の支払い時期や金額の目安はお分かりになりましたか?

       

      本記事のまとめポイントは以下の通りです。

      本記事のまとめ
      • 不動産取得税の納税通知書は、建物・土地の登記の後、半年から1年ほどで届きます。
      • 不動産取得後は60日以内に県税事務所に「不動産取得申請書」を提出しておきましょう。
      • 不動産取得税は2021年3月末まで軽減措置が適用されます。

      住宅に関わる諸費用の全体が知りたい方は下記ページもご参照下さい。

       

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