「新築において太陽光発電を導入するべきか、結論が知りたい!」
「太陽光発電を導入する時に、何を加味して判断すればいいのか教えて欲しい!」
そんな疑問にお答えします。
新築で太陽光発電システムをつけるべきかどうか、良く分からない時がありますよね?
今回は太陽光発電が果たして必要かどうかをズバッと解説していきます!
本記事の内容はこちらです。
- 太陽光発電をつけるべきかどうかは、結局収支
- まずは発電シミュレーションしなきゃ始まらない
- 売電単価の推移が分かる
- 太陽光パネルのメンテナンス金額
- 太陽光発電設備の保証やリスク
- 最終的な収支の目安はどうなるの?
いきなりの結論ですが「太陽光パネルをつけるべきかどうかは、人それぞれの状況によって異なります。」
じゃあ結局どうすれば良いのか分からなくなる結論ですが、しかし事実なんです。
人それぞれの建てる住宅、土地、設備など、色んな環境や要素で太陽光パネルをつけるべきかどうかが分かれるわけです。
でもご安心下さい。
本記事を最後まで読んで頂ければ、太陽光発電をつけるべきかが見えてくるはずです。
目次
1.太陽光発電をつけるべきかどうかは、結局収支でしょう!
太陽光パネルを載せるべきかどうかをインターネットで調べたり、建築会社の住宅営業マンに聞いたりすると、たまにこんな答えがあります。
- 「太陽光パネルはリスクも多いので、お得になるかは誰にも分かりません」
- 「太陽光発電を導入するかは、お得になるかで考えるよりも、環境に良いし社会貢献になるのかどうかって考えるべきですよ」
もちろん、物事には何でもリスクがあるので、太陽光パネルが必ず得になるとは限らないでしょう。
環境を基準に考えるのも、まあ一理あります。
でも、太陽光パネルを載せるかどうかを選ぶ基準は、結局のところ、収支がプラスになる可能性が高いから投資するわけですよね。
だって数千万円する住宅は、何世代も続く家族のために建てるものであって、社会貢献の為に建てる人なんてこの世にいないはずです。
であるなら、新築の太陽光発電も家族のためにつけるべきです。
そして、太陽光パネルが家族のプラスになるかどうかは、リスクも全て踏まえた上で収支がプラスになる、それを基準に判断したら良いでしょう。
太陽光発電は絶対に収支にこだわるべきです。
新築ではない、投資目的で太陽光パネルを購入する人たちは、必ず収支を計算に入れています。
住宅の場合も同様であるべきだと思います。
ただし、太陽光パネルはリスクだけでなく、売電価格、メンテナンス金額、寿命などなど、様々な要素を加味して収支を計算しなくてはいけません。
本記事では、その要素を一つずつ解説していきますので、ぜひ最後までお読みくださいね。
2.まずは発電シミュレーションしなきゃ始まらない
太陽光パネルをつけるべきかを考える際、最初の基準になるのが「発電量」です。
発電量が分からければ収支の計算が全くできません。
ただ発電量は、下記のような要素で全く変わってしまいます。
- 土地の場所・形状
- 住宅の屋根形状・大きさ・向き
- 太陽光パネルの素材や性能
上記要素によって変わってしまうので、太陽光発電の専門業者に、発電量のシミュレーションを算出してもらう必要があります。
依頼方法は2つあります。
- 家を建てる予定の建築会社を通して、提携している太陽光発電の業者に依頼する
- ご自身で太陽光発電業者を探して依頼する
1つ目の建築会社に依頼するのは非常に楽です。
ただ、建築会社と提携している太陽光発電の業者やパネルの素材など選択肢があまりないので、1~2社くらいからしかシミュレーション結果がもらえません。
1~2つのシミュレーション結果で判断していくと後悔に繋がりやすくなるので注意が必要です。
ですので2つ目のご自身で太陽光発電業者を探す方法を推奨します。
ただ自分で業者を探すとなると大変になるので「太陽光見積り一括サービス」を利用するのが良いと思います。
私の個人的なお勧めは以下のサイトです。
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優良な太陽光発電販売店のみを厳選(全国250社)しているので安心な上、
太陽光発電に精通した専門スタッフが多数在籍しており、太陽光発電に関する質問や分からないことがあれば中立的な立場から気軽に相談にのってもらえます。
シミュレーションを出してももらう際は、建築会社から平面・立面図・屋根の傾斜をもらい、土地情報と合わせて業者に渡しましょう。
また、業者には希望の太陽光パネルの素材や、搭載kWなどの希望を伝えましょう。
そうすれば、複数の業者から「年間〇〇〇kWh」などの発電シミュレーションの結果と、初期投資の費用を出してもらえます。
その数字があれば、建てる予定の土地・建物の間取り・選んだ太陽光パネルの素材での発電量、つまりプラスになる金額が見えてきます。
3.売電単価の推移を把握しよう
発電量が分かったら、続いて、売電単価を確認しましょう。
単純に、発電量と売電単価を掛け合わせたら、年間のプラスになる金額が少しずつ見えてくるはずです。
太陽光によって発電された電気は、使用している電気からまかなっていき、その後余った電気を電力会社に売る形になっています。
厳密に計算すると、年間にプラスになる電気代は「発電量 × 売電単価」とは異なりますが、大きな差にはならないのでプラスになる金額と考えて問題ありません
一般住宅用の余剰電力の買取単価の推移を表にしました。
出力抑制なし | 出力抑制あり | |
2015年 | 33円 | 35円 |
2016年 | 31円 | 33円 |
2017年 | 28円 | 30円 |
2018年 | 26円 | 28円 |
2019年 | 24円 | 26円 |
※表は太陽光パネル10㎾以下の場合です。
表の右側、「出力抑制あり」というのは、電力需要を大きく上回る太陽光発電の発電量が出てしまったときに、太陽光発電設備が発電しないよう電力会社側が制御することを指します。
発電量を抑制されてしまうので、単価が高くなっているわけですね。
ただし、実質の売電価格はありでもなしでも変わりませんので、太陽光発電の収支を計算する際は「出力抑制なし」の単価で計算しましょう。
年々売電価格は減少傾向にあります。
これは、太陽光パネルの性能アップとパネルの金額(初期投資)が下がっている推移に合わせて単価も下がっているわけです。
また、売電価格は10年固定制度が適用されますので、例えば2019年に太陽光パネルを設置したら、10年間は24円の売電単価のままになる、ということになります。
つまり、10年で投資回収ができるかが太陽光パネル導入の目安になります。
fa-arrow-circle-right売電価格がどこまで落ちるか、また落ちた後でも太陽光発電を導入すべきかまとめたページもあります。
■シミュレーションの発電量から売電価格を計算する
仮に2019年に太陽光を「6.18㎾」搭載したシミュレーションを算出してもらったとします。
その年間の発電量は「7500kWh」。
2019年の単価は24円なので、7500kWh × 24円 = 180,000円(月々15,000円)となります。
最初の10年間は月々15,000円儲かる計算になります。
4.太陽光パネルのメンテナンス金額を確認しよう
前章で、発電シミュレーションを算出してもられば、太陽光発電によって儲かる金額が見えてきました。
しかし、太陽光発電には初期投資以外にも支出が発生します。
その支出の一つメンテナンスに掛かる費用も計算しないといけません。
fa-arrow-circle-rightメンテナンス費用については太陽光発電の後悔しない為の原因をまとめたページにて詳しく解説しています。
上記ページに記載してありますが、メンテナンス費用の目安は以下の数式で分かります。
約3,600円 × 搭載する太陽光発電のkW数 × 年
例えば、前章と同じ6.18㎾の太陽光パネルだとすると、3,600円 × 6.18 × 10年 = 222,480円(年間約22,500円)という計算になります。
5.太陽光発電設備の保証やリスクも加味しよう
太陽光設備もやはり故障する場合があります。
2012年の国立研究開発法人 産業技術総合研究所 太陽光発電研究センターの発表ではパネルの平均故障率は【2.5%】。
ただ、太陽光パネルのメーカー保証内であれば、故障したら基本的に修理費は負担してくれます。
メーカー保証はそれぞれメーカーによって異なりますが、大体20~25年が一般的ですので、さほど心配する必要はありません。
ただし問題は、修理期間中は発電されないリスクがあることです。
特に故障に長期間気づかないと、その分損失が大きくなってしまいます。
故障のリスクと、毎日発電量をチェックすることをしっかり念頭に入れておきましょう。
6.太陽光パネルの寿命を把握しておこう
保証やリスク以外に把握しておくべきこと、それが太陽光パネルの寿命と、発電量の低下です。
fa-arrow-circle-right太陽光パネルの寿命については下記ページに記載してあります。
上記ページに記載してありますが、太陽光パネルの寿命は30~40年と予想できます。
つまり、30年~40年後には買い替えも検討に入れておく必要があります。
もう一つ把握しておくべきなのは、発電量の低下です。
これも上記ページに記載してありますが、
目安として10年で「発電量が2.5%~5%」減少(1年で0.25%~0.5%)します。
収支を計算する上で、これも目安にしておきましょう。
7.オール電化かどうかも関係がある?
太陽光発電をつけるべきかどうかは、住宅がオール電化かどうかも関係があります。
電力会社にもよりますが、基本、電気代というのは昼間が高くて深夜が安くなります。
太陽光発電システムが発電するのはもちろん昼間ですよね。
ですので、オール電化と太陽光発電は相性が良いんです。
fa-arrow-circle-rightオール電化をまとめたページで解説していますのでご参照下さい。
8.最終的な収支の目安はどうなるの?
前章までに、太陽光発電が必要かどうかを判断するための基準を解説してきました。
本章では、それらをまとめて本当にプラスになりそうかを解説します。
まず、太陽光発電をつけるべきかどうかの判断基準をおさらいも含めてリスト化します。
- 初期投資の金額
- シミュレーションの発電量と売電単価を掛け合わせた想定売電価格
- メンテナンス費用
- 故障した場合の修理に発電できない期間のリスク
- 太陽光パネルの発電量の低下
前章までの例えと同じで、2019年に6.18kWの太陽光を搭載した年間7500㎾hの発電量を例にします。
- 初期投資:150万円
- 想定売電価格:7500kWh × 24円 = 180,000円(10年で180万円)
- メンテナンス費用:10年で22万円
- 発電量の低下:10年間で合計5万円減少(毎年約0.5%で算出)
売電180万円-初期投資150万円-メンテナンス22万円-発電量低下5万円 = プラス3万円
上記例えの場合、初期投資150万円を、ちょうど10年で回収できる見込みになります(故障リスクを加味しても)。
太陽光パネルの寿命を少なく見て30年とすると、残り20年間は利益になるでしょう。
ただし、残り20年は売電単価が一気に下がっていること、また発電量はさらに下がってくることも加味しないといけません。
将来どんな売電単価になるかは分かりませんが、上記例えの場合、残り20年でおおよそ100~150万円(年間5~7.5万円)ほど稼いでくれるのでは無いでしょうか?
いかがでしょうか?
上記すべて目安にはなりますが、割と精度高めの数字になる気がします。
上記数字を見れば、太陽光パネルをつけるべきか、答えが出るのでは無いでしょうか?
9.まとめ
太陽光パネルを導入すれば、20年、30年後にはかなり高い確率で利益は発生すると思います。
そもそも太陽光発電の買取単価は、国が様々な指標から算出していますので、導入した人が少しずつ儲かるように計算しているはずです。
国側も太陽光パネルを普及させたいからです。ただ、儲かり過ぎても困るので、うまく買取単価を調整しているわけですね。
前章に記載したたとえを大きい利益と感じるか、小さい利益と感じるかは人それぞれだと思います。
本記事の内容を参考に、太陽光パネルをつけるべきかご判断頂ければ幸いです。
なお、導入を希望する際は、業者選びが最も重要ですので、ぜひ一括見積サービスなどを使って探してください。
最後までご愛読頂きまして有難うございました。