ハウスメーカーへの上手な断り方を元営業マンが解説

「いろいろ親切にしてもらった住宅営業マンだから、なかなか断れなくて困ってる」

「しつこい住宅営業マンがいるんだけど、上手な断り方ないかな?」

そんな疑問にお答えします。

あずた
ハウスメーカー2社の営業を経験した私が、住宅営業マンの裏事情も踏まえて、断り方が分からない方のために対処法を解説していきます。

良い住宅営業マンの見極め方をまとめたページもありますで、合わせてご参照下さい。

1.前提:断っても気にしなくても良い2つの理由

特に親身になってもらった営業マンにお断りを入れるときは、良心が傷んでとっても断りづらいですよね。

そんなときのために、住宅営業マンの事情などを少し知って頂ければ、断りやすくなると思います。

そんな「断っても気にしなくてよい理由」を2点だけ解説します。

1-1.断わられるのは日常茶飯事

住宅営業マンは断られることに慣れています。

具体的にどれくらい慣れているかと言うと、対応したお客様10~15組の内、契約できるのは1組ほどです(ハウスメーカーの平均値)。

つまり、残りの9~14組は断れていることになります。

対応した方の90%は断られていますし、凄腕のトップセールスマンでも80%以上は断られる計算です。

すごく親身になってもらった営業マンには断りづらくなってしまうとは思いますが、営業マン側からしたら断われるのは慣れたものです。

しっかりと「断りを入れる」という礼儀だけ守れば、多少ドライに考えても問題はありません。

1-2.住宅営業マンを断るのはやさしさ

ハウスメーカーの営業は恋愛と似ています。

断れないからと、ずるずると商談を引き延ばされたり音信不通になるほど辛いものはありません。

お断りがないと、ハウスメーカー側は「まだチャンスがあるのではないか」と判断され、例えば下記のようなことが起きます。

  • 営業マン自身「チャンスがあるかも」と考え、プランを練ったり資料作成したりとかなりの時間を使う
  • 営業マンは上司から毎日、毎会議「あの案件はどうなっている」と追及される
  • 音信不通のままだと「自宅まで行ってこい」と言われる

つまり、どんな方法でもいいので、しっかりと断りの連絡を入れるのは「優しさ」だと思っていきましょう。

住宅営業マンの本音をまとめたページもあります。

2.知っておくべきハウスメーカーを断るときの4つのコツ

ポイント

本記事を読むみなさんが、さらにハウスメーカーに断りやすくなってもらうため、ここでは4つのコツ・ポイントを解説していきます。

2-1.ハウスメーカーに断りを入れるベストなタイミング

前提として、1-2章で解説した通り、断りの連絡は早いに越したことはありません。

「断る」と決めた時点で電話でもメールでも良いので1日でも早く連絡してあげましょう。

では具体的に、断りを入れるベストなタイミングはどこでしょうか?

それは下記のタイミングがベストです。

2社以上の「プラン」と「見積り」が出そろった後

ハウスメーカーを選ぶための判断材料は「プラン」「見積り」が出そろった時点で大体が出そろいます。

これは住宅営業マン側もそう思っています。

ですので、断りを入れるのは2社以上のプランと見積りを見比べてからが良いでしょう。

ハウスメーカー側も納得できるタイミングかと思います。

逆にプラン・見積りが出る前に決めようとしても、営業マン側は納得してくれないことが多く「せめてプラン・見積りを見てから決めてほしい」とお願いされる可能性が高い。

また、プラン・見積り後にずるずる判断を先延ばしにしても、両者にとってあまり有益ではないかもしれません。

2-2.直接会ってはNG! 電話が一番良い理由とは?

いろいろ親切に対応してもらったのだから「直接会って断るのが礼儀」と考え方も多いですが、そんな必要は全くありません。

直接会うと、住宅営業マンはいろんな事を言ってくる可能性が高くなります。

営業マンの心理としては、どうせ断られるのだから「最後の悪あがきをしよう」と思います。

例えば決めたハウスメーカーの悪口を言われて不安をあおられたりなど、無駄に心が揺らいでしまいます。

もちろん電話でもそう言われることもありますが、電話なら一方的に切ることができるので、断りの連絡は電話が良いでしょう。

 補足

メールでお断りを入れることも良いと思いますが、連絡不要と記載しても電話がかかってくることもありますので、個人的には電話を推奨します

2-3.断り文句は「他社に決めた」と言うのがベスト

住宅営業マンは断られる理由を知りたがります。

やっぱり敗因を知って次に活かしたいと考えますし、会社にも報告義務があるからです。

断りの理由を聞かれることが多いため、理由はあらかじめ用意しておきましょう。

お断りする大半の理由は「他社で決めた」と思いますが、もし他の理由だったとしても、なるべく「他社に決めた」と断るのがベスト

これは住宅営業マンにとって一番分かりやすいですし、納得できる理由だからです。

また、他社に決められた理由を聞かれた場合は、以下のように答えると良いでしょう。

〇〇メーカーさんの建物(商品)・プラン・金額は私たちのイメージ通りだったから

建物・プラン・金額をワンセットで理由にすれば、営業マンも諦めざるを得ないと思います。

2-4.代わりに断ってくれるサービスを使う

「どうしても断るのが苦手」という方は、直接ハウスメーカーにプラン・見積りを依頼せず、「一括見積りサービス」を利用するもの1つの手です。

たとえばタウンライフ間取り・プランを無料一括提案サービスなら、自らお断りの連絡を入れなくても、タウンライフの担当者が代わりに断ってくれます。

インターネットで希望の予算や間取りなどを入力すれば、複数の建築会社から
「希望の間取り」
「諸経費を含めた総予算」
「土地情報」

などがもらえます。

それに、タウンライフ間取り・プランを無料一括提案サービスは他にも多数のメリットがあります。

タウンライフ間取り・プランを無料一括提案のメリット
  • 全て完全に無料
  • 建築会社の紹介から断りの連絡までフルサポートしてもらえる
  • 建物や土地、ローン、資金計画のことなど、分からないことを何でも相談できる
  • 未公開物件などの土地情報までもらえる
  • 建築会社同士で比較検討できる上、値引き交渉にも有利
  • いろんな会社から、間取りのアイデアがもらえる
  • 登録されている建築会社は厳選な審査をクリアしているから安心できる

断る手間を省きたい方はぜひ利用してみてください。

3.ハウスメーカーにお断りを入れる際の4つの注意点

注意点

ここでは実際に、お断りをする際の注意点を4つご紹介します。

3-1.断る際は毅然とした態度ではっきりと

断る際は毅然とした態度で、またはっきりとした言葉でのぞみましょう。

悪い言い方になりますが、住宅営業マンは隙があれば必ずつけ込んできます。

たとえば下記のような曖昧な表現を使わず、しっかりと断る旨とその理由を述べましょう。

  • 御社とは予算が合わないので…
  • まだ迷っている部分もあるのですが…
  • 家族(夫、嫁)が〇〇メーカー(他社)が良いと言うもので…

こういう表現を使うと、営業マンによっては「では予算が下げられるか会社と交渉します」「では夫(嫁)ともう一回お話をさせてください」と切り返してくる可能性もあります。

つけ入る隙がない内容ではっきりと伝えるのが良いでしょう。

3-2.予算を理由にしない

「予算が高いこと」だけを理由にして断るのは止めておきましょう。

金額だけを理由にすると、住宅営業マンはまだ勝算が残っていると思ってしまいます。

値引きできれば契約してくれるかもしれない、と考え、最後の値引き交渉に持ち込もうとします。

無駄な時間を過ごすことにもなるので、予算だけを理由に断るのは止めましょう。

ハウスメーカーの値引き交渉についてまとめたページもあります。

3-3.具体的な建物の性能はなるべく理由にしない

お断りの理由として、あまり「建物の性能」については触れない方が良いと思います。

そこに触れると付け入る隙を与えてしまうからです。

住宅営業マンは日々、他社との建物性能の差について研究していますし、その差をつっこまれた時の切り返し話法を考えています。

例えば「やっぱり〇〇メーカーさんの断熱・気密が良くて」と言えば、営業マンは「〇〇メーカーさんの断熱材は劣化が早いですけど、宜しいんですか?」と切り返してきて、不安をあおるようなことを言ってくる可能性もあります。

 補足
補足させてもらうと、優秀な営業マンは他社の悪口を言わないので、不安をあおるようなこと言う営業マンは一部です。

ですので、具体的な建物の性能(商品)についてはなるべく理由にしない方が良いでしょう。

住宅営業マンとソリが合わない時の対処法をまとめたページもありますで、合わせてご参照下さい。

4.具体的な断り文句、例文

本章では、電話とメールでの具体的な断り文句、例文をご紹介します。

前章までの解説させていただいた内容を踏まえ、ぜひご活用ください。

4-1.電話での断り文句

電話で断るときは、次のような流れが良いと思います。

「他社で契約する事実」⇒「感謝」⇒「他社にした理由」

どこのメーカーにしたかも伝えてあげましょう(ほとんどの場合聞かれるので)。

電話で断るときの例文
「プラン・見積りなども拝見して、いろいろと検討しましたが、〇〇メーカーさんと契約することにしました。〇〇さんには親身に相談に乗って頂き、とても感謝しています。ありがとうございました」
(〇〇メーカーにした理由を聞かれたら)
「〇〇メーカーさんの建物や、プラン、金額は私たちのイメージ通りで良かったからです」

もし、さらにどこが良かったか具体的なことを聞かれたら「総合的に良かった」と伝えて濁しても問題ないでしょう。

4-2.メールでの断り文句

2-2章で解説した通り、できれば電話でのお断りを推奨しますが、「電話が苦手」、「営業マンとそこまで関係性ができていない」という場合はメールでお断りしても良いと思います。

流れは基本的に電話と同じですが、電話のときほど具体的に伝える必要はないでしょう。

メールで断るときの例文
「本来な直接お伝えすべきかと思いますが、メールにて失礼いたします。いろいろと検討させて頂きましたが、他社で契約することにしました。〇〇様には親身に相談に乗って頂き、大変感謝しております。誠にありがとうございました。」
「〇〇様の今後のご活躍をお祈りしております。なお、返信は不要です。」

返信は不要です、と加えておけば、営業マンも諦めやすいと思います。

5.まとめ

ここまで読んで頂ければ、住宅営業マンへ楽に断りの連絡を入れられるようになるのでは無いでしょうか。

お世話になった営業マンほど断りにくいものですが、やはり営業マンもしっかり断ってもらえるのはありがたいと感じます。

断れないからと言って、音信不通になるのだけは止めてあげて下さい。

私は現役時代、突然連絡が取れなくなった方がいたので、心配している旨の手紙を書いて自宅まで届けたこともあります。

しっかり断る方が住宅営業マンへの優しさだと思います。

 

最後までご愛読頂きまして有難うございました。