「注文住宅で、契約後にオプションで費用が跳ね上がっちゃうハウスメーカーがあるって聞いたけど、本当なの?」
「注文住宅のオプションってそもそもどういう物なの? そもそもオプション費用の相場ってどれくらい?」
本記事の内容はこちらです。
- 契約後のオプション費用で予算が超過してしまう原因
- 標準仕様とオプションの区分けや相場が分かる
- オプションから考える、ハウスメーカーや工務店の選び方
では早速解説していきます。
目次
1.注文住宅の本体価格(標準仕様)とオプションの違い
最初に、注文住宅における本体価格とオプションの違いについて解説します。
ご存知の方は2章からお読みください。
標準仕様とオプションと区分けするのは、比較的ハウスメーカーが多く、工務店は少ない傾向にあります。
それは各ハウスメーカーや工務店で見積りの算出方法が異なるからです。
fa-arrow-circle-rightハウスメーカーと工務店の見積りの違いについては下記ページをご参照下さい。
例えば、柱1本〇〇円、壁1枚〇〇円と見積りを細かく算出する方法のハウスメーカーや工務店の場合は「標準仕様」と「オプション」を分ける必要はありません。
しかし、一般的にはそのような細かい見積り方法の建築会社は少なく、ほとんどが標準とオプションとして区分けされます。
1-1.標準仕様とは?
住宅に必要不可欠なもの、柱や壁などの骨組み・窓・フローリング・建具・クロスなど、また、キッチン・トイレ・洗面台・給湯器など、それらを1つの商品としてまとめたものを指します。
それらはどこのハウスメーカーや工務店でも、何種類からのメーカー・色・グレードなどが定められています。
これらを全てひっくるめて、本体価格、または標準仕様(装備)などと言われます。
fa-arrow-circle-right本体価格を「坪単価」で表現することがありますが、坪単価が一体どこまでを含んでいるのかを下記ページにまとめています。
1-2.オプションとは?
標準仕様以外のもので、新たな設備や部材を加えた場合の費用や、標準仕様とはグレードを変更した場合(基本的にはグレードアップ)の費用を指します。
例えば、床暖房や屋上庭園などをオプション費用として追加したり、外壁材・屋根材・キッチン・浴室などのグレードアップをした場合です。
その他、各ハウスメーカーや工務店で定められた標準仕様の施工基準があり、その施工基準以外のものや、基準を超えたものはオプションとして扱われます。
例えば、「小窓の数は20個まで」「畳スペースは10帖まで」というルールが定められていた場合、それを超えるとオプション費用が発生します。
2.オプション費用の相場は注文住宅メーカーでバラバラ
ではオプション費用の相場はどれくらいなのでしょうか?
結論から言うと、建築会社や個人によってバラバラすぎて、オプションの相場を言っても何の指標にもならない、というのが答えです。
例えば「フル装備」をウリにしているハウスメーカーがあります。そのハウスメーカーは、高いグレードの設備を標準仕様にしていることをウリにしています。
そういうメーカーであればオプション費用は逆に安く済むでしょう。
その他、選べる部材や設備が少ないハウスメーカーもあります。
ハウスメーカー側から見たら、選べる部材や設備の種類を少なくした方が、同じ部材・設備を大量に導入できるので仕入れコストを安くできます。
当然、その分建物本体の価格を安くできます。
ですが、デザインや設備にこだわりが強い人であれば、上記のようなメーカーを選んだ場合、オプション費用が高くなってしまうでしょう。
それだけオプション費用は建築会社や個人によってバラバラになってしまうわけです。
ただ、平均値くらいは知りたいかもいらっしゃると思います。
以前私が勤務していたハウスメーカーや、競合していた他社のオプション金額の平均値を出すと、おおよそ150~200万円ほどのオプション金額になっていました。
3.契約後にオプション費用が上がる原因は?
本記事の本題です。契約後にオプション費用が上がってしまう人はいるのでしょうか?
結論を言えば、一定の割合でそういう方はいらっしゃいます。
確かに、私の過去のお客様でもオプション費用が契約後に跳ね上がる人がいらっしゃいましたし、私の友人にも事実いました。
その原因は選んだ注文住宅メーカーの問題と、打ち合わせ中に金額が上がってしまうケースがあります。
1つずつ解説していきましょう。
3-1.選択した注文住宅メーカーの問題
注文住宅メーカーの問題、と記載しましたが、決して注文住宅メーカーの営業マンが契約後に悪意を持ってオプションをもっとアップさせよう、と考えているわけではありません。
住宅営業マンはどちらかというと、契約後はオプションなど追加してもらわず、早めに打ち合わせが終わることを望んでいる人の方が圧倒的に多いです。
オプションをアップさせても、住宅営業マンのインセンティブが増えてもほんのわずかだからです。
fa-arrow-circle-right住宅営業マンの良し悪しについては下記ページにまとめています。
話は変わりますが、以前、私の友人がとなる注文住宅のローコストメーカーさんで家を建てました。
その友人は
「最初は安いと思って契約したんだけど、結局オプションで600万円も掛かっちゃったんだよ・・・」
と言っていました。
「結構掛かったね・・・。ちなみに何故そこのメーカーにしたの?」
「最初に行ったメーカーさんがそこだったし、メーカーさんが所有している条件付きの土地も気に入っちゃって、他のメーカーは全然回らなかったんだ・・・」
友人は他の注文住宅メーカーと比較検討せずに決めていたわけですね。
これは、自分たちの建てたい住宅と選んだ建築会社とが合っていなかったと言えます。
それにこの友人は予算を伸ばすことが出来たこともあり、そもそも予算と選んだメーカーも合っていなかったと言えます。
つまり、注文住宅メーカーを選ぶ際に、標準仕様がどんなものかをしっかりと確認せずに契約してしまったことが原因となり、結局選んだメーカーの標準仕様で満足できずにオプション費用が上がってしまうことになります。
これを防ぐには契約前にやはり標準仕様をしっかりと確認するのが一番です。
住宅営業マンから契約前に標準仕様やオプションの一覧資料を見せてくれない場合も多くあります。その際は必ずこちらから見せて欲しい、と伝えましょう
3-2.打ち合わせ中に費用が上がる場合
オプション費用が契約後の間取りやコーディネートの打ち合わせ中にどんどん上がってしまうことがあります。
この原因は、実は「契約前」に問題があります。
契約前には通常、希望の間取りと見積りを作成してもらい、それを比較しながら注文住宅メーカーを選びます。
その間取りと見積りを作ってもらう際に、お客様側で要望が固まっていなかったり、どんなオプションが存在するのか分からない、ということがあります。
その状態で作ってもらった間取りや見積りで契約してしまうと、契約後の打ち合わせのタイミングで新たな要望が生まれ、どんどんオプションが追加されてしまいます。
これを防ぐには、契約前の段階で色んな注文住宅メーカーと間取りや見積りを作成してもらい、比較するのが一番です。
もちろん、オプションの資料をもらったり、間取りの要望はしっかりと固めておきましょう。
fa-arrow-circle-right失敗しないための間取りの基本、要望の伝え方は下記ページにまとめています。
また、自分たちに適切な注文住宅メーカーを効率的に探して比較するには、不動産で有名だと思いますがLIFULL HOME'S 注文住宅のサービス利用するのが良いでしょう。
インターネットで月々支払額・世帯人数・建築予定地をいれると、条件にあった住宅メーカーが見つかりますので、まずはその注文住宅メーカーのカタログを一括で請求するだけです。
カタログが気に入れば、そのまま間取りも作ってもらえるサービスになっています。
入力時間は3分も掛からないです。
ちなみに、月々支払額から住宅メーカーを探す/HOME'Sをご紹介するのは、多数のメリットがあるからです。
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情報収集は早いに越したことはありませんので、ぜひ利用してみて下さい。
4.お買い得な注文住宅メーカーとは!?
住宅営業マンの話を聞いていると『ここのメーカーは何かお買い得だな』って思う時ってありませんか?
例えば、
「この高性能なキッチンは標準ですので本体価格に含まれます」
「このメンテナンスフリーの外壁材が標準なんです」
などなど。
そこだけ聞けばお買い得な気がします。
ですが、実はそんなお買い得なメーカーは無いんです。
住宅営業マンは必死にお買得に見せようとセールストークを繰り広げます。
営業マンも悪意があるわけでは全くありませんが、家を売りたいが為に、メーカーの得意分野だけを説明するからお買得に見せるためのトークになってしまうわけなんです。
ただ、色んな注文住宅メーカーは、他社と差別化するために、得意な分野の部材や設備を標準仕様にして、不得意な部材や設備をオプションにしているに過ぎません。
営業マンはメーカーがウリにしている部分を標準仕様、つまりまるで無料にしているように見せかけることで「お買い得感」を演出しているわけです。
当たり前の話ですが、注文住宅メーカー側から見れば、グレードの高い設備や部材を標準仕様にすれば、本体価格が上がります(お客様には見えない部分ですが)。
ですので、標準仕様だろうが、オプションだろうが、結局価格に反映されているのは確かです。
単純に各メーカーのウリ(強み)が違うだけです。
そういった意味では決してお買い得な注文住宅メーカーは無いというわけです。
5.オプション費用から考えるメーカー選定のポイント
ローコストメーカーは当然、標準設備のグレードを下げて、本体価格を低く設定して安さをウリにしています。
決してローコストメーカーが悪いわけではありませんが、安いには安い理由が必ずあります。
逆にハイコストメーカーは標準設備のグレードを上げて、お得感をウリにします。
各注文住宅メーカーや工務店とも、ウリ(強み)は異なっているだけで、「お買い得感」によって選定するのはあまり意味がありません。
重要なのは、お客様自身の優先順位(どこに一番お金を掛けたいのか)とメーカーの力を入れている部分の優先順位が一致するメーカーを探すのが一番重要です。
例えば、屋上庭園と屋根裏部屋が得意な注文住宅メーカーがあるとします。
競合するハウスメーカーよりも屋上庭園や屋根裏部屋の金額は、安くなってます(もちろん品質も高いです)。
そこのメーカーはそこに力を入れているからこそ、施工数が多くなり、屋上や屋根裏部屋の価格を抑えることが出来るわけですね。
色んな建築会社によって、もちろん得意・不得意があります。
本体価格やオプション費用が高い・安いでは無く、お客様自身が実現したいことと一致している注文住宅メーカーを選びましょう。
fa-arrow-circle-right建築会社がなかなか選べない、という方向けの記事もありますので、合わせてご参照下さい。
6.まとめ
当たり前の話ですが、オプションの金額を最終的に決めるのはお客様次第です。
同じ人がローコストメーカーではたくさんオプションを付ける人だったとしても、金額が高いメーカーにいけば標準仕様で満足できるケースがたくさんあるように、結局どのメーカーを選ぼうが、どのオプションを付けようが、【お客様の要望と建物の金額は比例している】ということです。
ですので、契約前、契約後の打ち合わせで、何を優先してオプションに費用を掛けるかを十分に検討することが大事です。
なお、建築会社選びで失敗しないためには、失敗の原因をしっかりと把握しておく必要があります。
ぜひこちらの記事もご参照下さい。
最後までご愛読頂きまして有難うございました。