【住宅のメンテナンス時期を解説】パッと分かる築年別一覧表

「住宅をメンテナンスする時期(スケジュール)を知りたい」という方の為に、5~10年、10~15年という形で、30年まで「築年別一覧表」をまとめました。

一覧表には目安となる時期に加え「費用」も記載しています。

ぜひご活用下さい。

時期やスケジュールはいいから、住宅に必要なメンテナンス費用全体を先に知りたい方は下記ページをご参照下さい。

 

下記メンテナンスの時期やスケジュール・費用は、延床面積30~35坪(2階建)の住宅をイメージした数字になっています。

また、メンテナンスの各項目は住宅の大きさだけでなく、部材や設備によって時期や費用が大きく変わってきます。

下記表は一般的な時期や費用の目安となりますので、全体の流れの参考としてご活用頂ければと思います。

 

1.住宅メンテナンス築5~10年のスケジュール

新築後、約5年間はメンテナンスする項目はほぼありません。

万が一、設備や部材に不具合があっても、建築会社の保証期間に入っているものが多く、無償で修理してもらえることがほとんどでしょう。

新築の保証に関して知りたい方は下記ページをご参照下さい。

 

では新築後5~10年のメンテナンス一覧表からご覧ください。

 

住宅メンテナンス 築5~10年
項目時期費用
屋外1シロアリ対策(防蟻処理)7~8年15万円
屋外2外壁の目地(シーリング材)-補修
※サイディング材
10年30~50万円
屋外3屋根材-点検、補修、塗装
※スレート屋根
10年25~40万円
屋外4外構-門、塀、フェンス、庭などの点検・補修10年0~50万円
屋外5雨どい-点検・補修5~10年1~5万円
屋内1換気設備-配管の洗浄、熱交換器の部品交換
※第一種換気
10年13~35万円
屋内2壁紙クロス-補修(一部)10年3~20万円

シロアリ対策(防蟻処理)以外、特に不具合が発生していなければ、10年で一括メンテナンスを実施すれば良いでしょう。
※ここで施工した建築会社にメンテナンスをお願いするか、ご自身で探すか、検討するタイミングとなります。それも詳しくは「新築の保証期間10年は短い? 建築会社で保証期間が異なる理由」でご確認できます。

住宅を建てた建築会社にメンテナンスを任せるのも良いと思いますが、金額が高くなるケースがほとんどですので、リーズナブルなメンテナンス会社を探して計画的に行うのが良いでしょう。

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■対応エリア
<関東>東京都(島しょ部除く)神奈川県・千葉県・埼玉県・群馬県・栃木県・茨城県
<東北>福島県・宮城県
<中部>静岡県・愛知県・山梨県・長野県・岐阜県(一部※)
<近畿>大阪府・京都府・滋賀県・和歌山県・兵庫県

■屋外1「シロアリ対策」に関して、詳しくは下記ページをご参照下さい。

■屋外2「外壁材の目地の補修」はサイディング材の場合です。タイルや吹き付けの場合は異なります。
■屋外3「屋根材の点検・補修・塗装」はスレートの場合です。瓦屋根は別になります。
■屋外4「外構の点検・補修」は外構計画によって大きく異なり、場合によってはメンテナンス不要です。またはDIYで対応が可能です。
■屋外5「雨どいの点検、補修」は詰まりや破損などがある箇所のみ補修すれば問題ありません。
■屋内1「換気設備-配管の洗浄、熱交換器の部品交換」は第1種換気の場合のみです。
■屋内2「壁紙クロス-補修(一部)」は汚れや傷が多いところから優先で補修していく形です。住宅の3分の1を実施して20万円前後の費用です。
クロス張り替え

2.住宅メンテナンス築10~15年のスケジュール

続いて、新築後10~15年のメンテナンススケジュール表です。
下記項目も状況によっては10年時の一括メンテナンスで行っても良いでしょう。

住宅メンテナンス 築10~15年
項目時期費用
屋外1エコキュート(給湯器)など-交換15年60~80万円
屋外2外壁-塗り替え
※吹き付け
8~20年50~100万円
屋外3バルコニー防水-張替10~15年10~15万円
屋外4雨どい-点検・補修10~15年1~5万円
屋内1フローリング-補修(一部)10~15年1~20万円
屋内2水回り-点検・補修10~15年0~10万円
屋内3建具(玄関、室内ドア)- 点検、補修10~15年2~5万円
屋内4畳(和室)- 交換
※6~8帖の標準的な畳
10~15年6~15万円

※表内のグレー枠は2回目以降のメンテナンス項目です。

■屋外1「エコキュート(給湯器)など-交換」はガス用給湯器エコジョーズ、エネファームなども耐用年数は同じくらいです。
■屋外2「外壁-塗り替え」は吹き付け外壁の場合です。サイディングやタイルは該当しません。また、塗料の種類や性能により、耐用年数は大きく異なります。
■屋外3「バルコニー防水-張替」はシート防水やFRP防水に限ります。金属防水は該当しません。
■屋内1「フローリング-補修(一部)」は一般的な複合材です。無垢材は該当しません。また、傷んでいるところから少しずつ補修していきましょう。DIYでも対応可能です。
■屋内2「水回り-点検・補修」はキッチン、トイレ、浴室、洗面台、洗濯室が該当します。交換では無く、補修で対応が可能な時期です。
■屋内3「建具(玄関、室内ドア)- 点検、補修」は交換では無く、補修で対応が可能な時期です。
■屋内4「畳(和室)- 交換」は一般的な畳です。正方形の縁無し畳などは該当しません。10~15年が交換時期ですが、畳5~7年で張替を実施しておくと良いでしょう。

3.住宅メンテナンス築15~20年のスケジュール

続いて、新築後15~20年のメンテナンススケジュール表です。
この辺りから痛みや汚れが気になり始める頃です。

住宅メンテナンス 築15~20年
項目時期費用
屋外1シロアリ対策(防蟻処理)14~16年15万円
屋外2外壁の目地(シーリング材)-補修
※サイディング材
20年30~50万円
屋外3屋根材-点検、補修、塗装
※スレート屋根
20年25~40万円
屋外4外構-門、塀、フェンス、庭などの点検・補修20年0~50万円
屋内1換気設備-配管の洗浄、熱交換器の部品交換
※第一種換気
20年13~35万円
屋内2壁紙クロス-補修(一部)20年3~20万円

※表内のグレー枠は2回目以降のメンテナンス項目です。

基本は5~10年時のメンテナンス時期(スケジュール)の項目と同様です。
10年の時と同様に、20年目に一括メンテナンスを行いましょう。

4.住宅メンテナンス築20~25年のスケジュール

続いて、新築後20~25年のメンテナンススケジュール表です。
ここまで細かくメンテナンスをしてきたかどうかで、故障リスクに大きく差が出始める頃です。

住宅メンテナンス 築20~25年
項目時期費用
屋外1シロアリ対策(防蟻処理)21~24年15万円
屋外2外壁-塗り替え
※吹き付け
16~30年50~100万円
屋外3バルコニー防水-張替20~25年10~15万円
屋外4基礎-点検、補修20~30年10~40万円
屋内1フローリング-補修(一部)20~25年1~20万円
屋内2水回り-設備交換(一部)20~25年10~100万円
屋内3建具(玄関、室内ドア)-交換20~25年5~30万円
屋内4畳(和室)- 交換
※6~8帖の標準的な畳
20~25年6~15万円
屋内5サッシ-補修・交換20~25年5~50万円

※表内のグレー枠は2回目以降のメンテナンス項目です。

■屋外4「基礎-点検、補修」は20年目の一括メンテナンスのタイミングで実施しても良いでしょう。ひび割れの補修や塗装をしておくことで長持ちします。
■屋内5「サッシ-補修・交換」は窓ガラスや窓枠のメンテナンスです。サッシや窓の材質や性能によって費用や時期に大きな差があります。合わせて勝手口やバルコニーサッシも点検しましょう。

5.住宅メンテナンス築25~30年のスケジュール

続いて、新築後25~30年のメンテナンススケジュール表です。
30年以降に大きな費用が発生してくるタイミングになります。しっかりと修繕費用を蓄えておきましょう。

住宅メンテナンス 築25~30年
項目時期費用
屋外1外壁の目地(シーリング材)-補修
※サイディング材
30年30~50万円
屋外2屋根材-点検、補修、塗装
※スレート屋根
30年25~40万円
屋外3外構-門、塀、フェンス、庭などの点検・補修30年0~50万円
屋外4雨どい-全交換25~30年15~60万円
屋内1換気設備-配管の洗浄、熱交換器の部品交換
※第一種換気
30年13~35万円
屋内2壁紙クロス-補修30年3~20万円

※表内のグレー枠は2回目以降のメンテナンス項目です。

■屋外4「雨どい-全交換」の時期です。損傷が激しくないようであれば、30年以降の一括修繕のタイミングでも良いでしょう。損傷が強いようであれば雨漏りの原因に繋がるので、早めの修繕、交換を行いましょう。

6.住宅メンテナンス築30年以上のスケジュール

続いて、新築後30年以上のメンテナンススケジュール表です。

30年経つと生活習慣も大きく変わってきているでしょうし、ひょっとしたら家族構成にも変化がある時期です。
また、外壁や屋根の耐用年数が迫ってきています。修繕と一緒にリフォームを検討するタイミングです。

住宅メンテナンス 築30年以上
項目時期費用
屋外1外壁-交換
※サイディング材
30~40年100~140万円
屋外2屋根材-交換
※スレート屋根
30~40年200~250万円
屋外3水回り-設備交換(一部)30~40年10~150万円
屋外4エコキュート(給湯器)など-交換30~35年60~80万円
屋内1リフォーム検討30~40年0~1000万円

■屋外1「外壁-交換」はサイディング材のみ該当します。タイル・吹き付けは該当しません。ここまでしっかりメンテナンスしていれば、40年以上長持ちする可能性もあります。
■屋外2「屋根材-交換」はスレート材のみ該当します。瓦屋根は該当しません。交換は外壁材と合わせて実施しましょう。
■屋内1「リフォーム検討」の時期です。特に生活習慣や家族構成に変化がある場合に行いましょう。近年の住宅であれば、ちゃんとメンテナンスをしていれば30年経っても生活には全く支障が無いはずです。またリフォーム費用は1000万円を上限として検討しましょう。それ以上掛かるリフォームであれば建替えも検討しましょう。

外壁、屋根材の交換や、住宅全体のリフォームなど、かなりの費用が発生します。
だからこそ、メンテナンスやリフォーム会社は慎重に選ぶ必要があります。
すぐに一社に絞らず、複数の会社から相見積りして必ず比較していきましょう。

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7.まとめ

新築30年までのメンテナンス時期は確認できましたか?
戸建住宅では多くのメンテナンス費用が発生します。マンションで言う「修繕積立金」のようなイメージで、かなり早い段階から貯蓄をしていくことが何より肝心です。

また、建築会社を選ぶ際にメンテナンス費用が掛からないハウスメーカーや工務店を選びたい気持ちは良く分かりますが、それを比較するのは非常に難しいです。
詳しくは【住宅のメンテナンス費用は?】全体の目安や各部材・設備の費用を解説!にて説明していますのでぜひご覧下さい。

「地道なメンテナンス」と「メンテナンスやリフォーム会社選び」が何よりメンテナンス費用を抑える要因となるはずです。

 

ご愛読ありがとうございました。