今回はインテリア第2弾ということで、配色に関して解説していきます。
特にインテリアの中で内装や家具の配色選択は重要なポイントです。
床から壁から天井まで、建具やカーテン、家具など、バランス良く色を選択できれば、センスは何倍もアップすることは間違いありません。
色に関してはなかなか難しいと思われるかもしれませんが、基本のポイントさえ把握してしまえば実は誰でもオシャレな空間を作り出すことができ、友人に自慢できるレベルになります。
本記事の内容はこちら。
- 色を配置する基本ポイントを把握できる
- 内装と家具の組み合わせのコツが分かる
- 基本的な色相と色調が分かるので、配色に活かせる
では早速解説していきましょう。
目次
1.色の配分のコツ(黄金比)を押さえておこう
まず、配色に関して一番有名なポイントについて少し触れていきます。
配色には黄金比率というものがあって、「7:2.5:0.5」や「6:3:1」という割合があります。
- 「7」や「6」の部分をベースカラー
- 「2.5」や「3」の部分をメインカラー
- 「0.5」や「1」の部分をアクセントカラー
上記のように一つの空間の中の色の割合を黄金比率にしていくのが重要です。
まずはこのバランスをしっかり保つだけで、素人の方でも何倍もオシャレ感がアップします。
fa-arrow-circle-right配色の黄金比に関しては下記インテリアの基本ページにまとめていますので、合わせてご参照下さい。
2章以降で、その他色に関するテクニックを解説していきますが、この黄金比は最も重要で基本的なポイントですので、しっかり把握しておきましょう。
2.色の配置する基本ポイントは簡単
続いて、色を配置していく上で、誰でも簡単に使える基本テクニックを2点解説していきます。
2-1.部屋に同じ色をちりばめるだけ
同じ空間に同じ色を1カ所だけでなく、繰り返し分散して使用することで色の統一感が生まれ、デザイン力がアップするテクニックです。
特に1章の黄金比の中で「アクセントカラー」に使うような強い色を繰り返し使うと良いでしょう。
例えば、はっきりとしたブラックやレッドなどの原色を使う場合に最適です。
例えば上記画像ではブルー系の色をソフア、椅子、クッション、キッチンの収納扉などに使用していますが、各場所に点在することで全体的にバランスが取れています。
黄金比では1割ほどになっていますね(木目がメインカラー)。
また、上記画像の場合はブラックがアクセントカラーとなり、デスク、照明器具、絵画の額縁、キッチン天板、冷蔵庫のフレームなどに散りばめられていて、違和感なく全体をシックにまとめています。
黄金比でもしっかり1割以下になっていますね。
このように、アクセントカラーは1カ所にまとめるのではなく、小さく分散させることでデザイン性がグッとアップします。
2-2.床か天井まで上下の配色ポイントとは?
色に関して有名な話しですが、白などの明るい色は空間を広く見せてくれます。
注文住宅で壁紙を白ベースにする人が多いのはそういった理由があります。
サイズや重さが同じだったとしても、黒っぽいものは重々しく見えます。
この特性を活かして、床を暗くし、天井まで段々明るくしていけば、天井が高く伸びているような空間が作り出せます。
同様に家具の色に関しても、低い位置に配置するラグやローソファなどは濃い色を使い、背の高いタンスや収納ボックスなどは明るい色を選ぶと広がりのある空間が作れます。
この特性を逆に利用して、天井に濃い色を配置すると、実際の高さよりも低く感じて落ち着く空間が作れます。
寝室などで利用するのも良いでしょう。
※床の色を明るめにすると、小さな部屋も広々とした空間に感じます。
3.選んだ内装と家具の色を上手に組み合わせる方法
本章では、壁紙クロスや建具などの内装と、家具の色味を組み合わせるポイントやテクニックをご紹介していきます。
その組み合わせのコツは下記2点のポイントを押さえるだけでグッとセンスがアップするはずです。
fa-caret-square-o-right内装と家具の色を組み合わせるときは、インテリアスタイルも参考にして下さい。
3-1.床、建具の色と家具の色をちょっぴり統一するだけ
上記ダイニングキッチンの画像は内装と家具のデザインがぴったり統一されていてオシャレですよね。
これは純粋に配色の黄金比(7:2.5:0.5)がしっかり守られているからオシャレに見えます。
黄金比を守るということは、基本的に3つの系統の色のみで組み合わせていく必要があります。
床・建具と家具の色の系統がバラバラだと、4つ以上の配色になってしまい空間がごちゃごちゃしてオシャレ度が下がってしまいます。
ですので、全く同じ色でなくても大丈夫なので、床・建具と家具の色の系統を合わせることを意識するだけでずっとデザイン性がアップするはずです。
3-2.配色パターン別の特徴を解説
上記の床・建具と家具の色系統を合わせることを前提として、内装と家具の配色パターン別の特徴を解説していきます。
内装と家具の配色パターンは主に以下の3点です。
- 明るい内装(フローリング、建具、サッシ)と明るい色の家具の組み合わせ
- 明るい内装(フローリング、建具、サッシ)と濃い色の家具の組み合わせ
- 濃い色の内装(フローリング、建具、サッシ)と明るい色の家具の組み合わせ
※濃い色の内装に濃い色の家具もありではありますが、重すぎる印象があり部屋が狭く感じるので、豪邸でない限りは控えるのが良いでしょう。
では1つずつ解説していきます。
「明るい内装」と「明るい色の家具」の組み合わせ
内装も家具も明るい色に統一するのが、一番シンプルでやり易いパターンです。
明るい色が多いので、部屋には広がりがある空間が作れます。
また、黄金比のアクセントカラーが目立つことで色が映えるのもメリットです。
床のフローリングのみ一段階濃い色を選んでも、明るすぎてぼけたイメージがキリっと引き締まるので良いかもしれません。
「明るい内装」と「濃い色の家具」の組み合わせ
明るい内装に家具を濃くすると、家具が目立つようになります。
例えばアンティークの家具を使いたい場合など、家具を際立たせたい時に有効です。
また、空間が引き締まったり、家具に高級感を感じるなどのメリットがあります。
アクセントカラーとのバランスがやや難しくなる傾向にある組み合わせです。
「濃い色の内装」と「明るい色の家具」の組み合わせ
濃い内装に明るい家具のパターンが一番難しい組み合わせです。
内装が濃いので、内装だけで部屋が落ち着いた空間になります。
そこに明るい家具を組み合わせることになるので、家具が安っぽくなる場合があります。
寝室など、家具が少なく、落ち着いたスペースなどに利用すると良いでしょう。
4.簡単な色相と色調を把握するだけで失敗が無くなる?
本章では、簡単なテクニックというより、「色」の基本である「色相」と「色調」を解説していきます。
やや難しいイメージがあるかもしれませんが、内容は簡単ですし、この基本を押さえておくだけでインテリアの失敗が少なくなります。
4-1.色相と色調を簡単に覚えておこう
多くの方がご存知だと思いますが、緑色には癒しのイメージがあったり、料理には暖色系が合うなど、それぞれの色には特徴があります。
ですので、色によって雰囲気や居心地が変化するわけですから、各部屋の用途によって色を使い分けることが重要です(ほとんどの方が分かっていることだと思いますが)。
まずは下記「色相環」をご覧ください。
赤から黄色までの暖色系は温かみ・活発・明るい、などのイメージ、青から緑までの寒色系はクール・知的・リラックス・落ち着いた、などのイメージがあると思います。
今度は上記「色相」の各色に対し、明度(明るさ)や彩度(鮮やかさ)を加えると「色調(トーン)」になります。
色調は下記図で分かります。
上記表を見えれば、「色相」と「色調(トーン)」というのものが色の世界では存在することが分かって頂けたと思います。
ただ、それぞれの色の雰囲気や名称までは覚える必要は全くありません。
重要なことは、この色相と色調のパターンをうまく組み合わせることで、インテリアデザインがかなりレベルアップする、ということです。
その組み合わせは全部で4パターンあります。
その4パターンの1つを選び、そのパターンの中の色を配色の黄金比で選んでいけば、誰でも失敗しません。
では、4パターンの組み合わせを次の項目で1つずつ解説していきます。
4-2.色相・色調の4つのパターンのどれかを使おう
色相・色調のパターンは以下の4種類です。
- 同系色
- 同一色調(トーン)
- 類似色
- 反対色
上記パターンをうまく組み合わせることが重要です。
では1つずつ解説します。
同系色
一番シンプルでオーソドックスな方法です。
同じ色相の色(色相環図を参照)で、明度や彩度が異なる色を組み合わせる方法。
例えば、色相の黄色を基本として、黄色の濃い色から明るい色を組み合わせる形になります。
これらを黄金比のアクセントやメインカラーに使用していけば統一感が生まれオシャレになります。
組み合わせてとして、濃淡をはっきりさせると印象が強くはっきりとした雰囲気になり、濃淡の差を少なくすると淡いシックな雰囲気になります。
同一色調(トーン)
同一トーンは、色相環の様々な色を、同じ明度と彩度にするパターン。
例えば色調図の各色の輪に「ブライト」や「ストロング」や「グレイッシュ」などの名称がありますが、その輪の中で色を統一する方法です。
このパターンは全体的にカラフルで明るい空間を演出することができるメリットがあります。
また、カラフルなのに色調(トーン)が揃っていることで統一感が生まれます。
類似色
類似色は上図の「色相環」で、隣の隣の色までの3~4種類の似た色で組み合わせるパターン。
同系色と似たイメージにはなりますが、同系色よりも色の差があるため、ややカラフルです。
ただ、類似色はそれぞれの色の特徴が似ているので、全体的に使いやすい。
寝室など各部屋の役割がはっきりしている場合などに使い勝手が良いパターンだと思います。
反対色
反対色は上図の「色相環」で円の正反対の色を組み合わせるパターン。
例えば、
「赤色」と「青緑」
などを組み合わせます。
当然、正反対の特徴の色を組み合わせるので、コントラストが大きく、かなりはっきりしたイメージになります。
やや明度や彩度を低めで組み合わせると雰囲気が良くなりますが、難易度は少し高めになります。
5.まとめ
インテリアの配色に関して解説してきましたが、いかがでしたか?
意外にオシャレにまとめる方法は単純で簡単だったのではないでしょうか。
色にはそれぞれ個性がありますが、一定の法則で組み合わせて上げることで、センスや雰囲気が一気に上がってきます。
そのコツを知っているか知らないかだけで、インテリアに限らず、ファッションやエクステリアなど、様々な分野で役立つでしょう。
ぜひインテリアの知識をご活用頂ければと思います。
最後までご愛読頂きまして有難うございました。