住宅購入スケジュール

「家を買おうか迷ってる。ぶっちゃけ2020年は住宅を購入すべきタイミングなの?」

「2020年に家を買うのって損じゃないの? 住宅購入は待った方がいいの?」

家疑問くんそんな疑問にお答えしていきます。

 

今まで、住宅ローンの超低金利が続いてきましたが、ここ数年で建築資材が高騰、2019年には消費税増税がありました。

そんな状況の中で、「2020年に住宅を購入したいけど、もう少し待った方がいいのか悩んでしまう」という方も多いのではないでしょうか。

確かに難しいタイミングですよね。

そこで、住宅業界にいた私の経験を活かしつつ、4つの角度から、「2020年は住宅を購入すべきタイミングなのか」分析していきます。

本記事の内容はこちら。

本記事の内容
  • 増税後のお得な制度が終わるタイミング
  • 2020年以降、建築資材、建物価格の推移がどうなるか
  • 住宅業界の最大の課題、「職人不足」がどう影響してくるのか
  • 住宅ローン金利は今後どう推移していくのか

では早速解説していきます。

1.増税した後の住宅購入のお得な制度はいつまで続く?

消費税が10%になりましたが、飲食品は軽減税率によって8%のまま、という制度は有名ですよね。

軽減税率がいつまで続くという発表は2020年1月の段階ではありませんが、景気が上向いてきたら終わってしまうのでしょうか(キャッシュレス還元は2020年6月末までですが)。

実は住宅においても同じように、増税の負担を軽くする制度があるんです。

ただ、住宅業界のアンケートでは、あまり広まっていないという結果が出ているので、知らない方も多いかもしれません。

軽減税率と異なり、「いつまで続くか」というのはしっかりと定まっていますので、内容も含めて把握しておきましょう。

 補足
各制度は、終了間際で延期する場合もあります。

実は、増税後の【住宅購入支援制度】は4つもあります。

増税後の【住宅購入支援制度】
  • すまい給付金の増額(最大30万円⇒50万円)
  • 住宅ローン減税の期間延長(10年 ⇒ 13年)
  • 次世代住宅ポイント制度(1戸あたり上限35万ポイント)
  • 贈与税の非課税枠の増額

1つずつ解説していきます。

1-1.住宅ローン減税の期間延長(10年⇒13年)

住宅ローン減税(住宅ローン控除)は、増税前からある補助金です。

簡単に言えば、住宅ローンの約1%弱、毎年税金が安くなる制度(10年間)で、補助金の中では1番お得な制度です。

例えば4,000万円の住宅ローンを組めば、毎年35万円前後(10年間で350万円)税金が安くなります。

その住宅ローン減税の期間が、増税後に延長されているんです(控除期間: 現行10年⇒13年)。

11~13年目の控除額は変則的となり、次のような内容になっています。

次の2つの項目のうち、いずれか小さい額が適用される

  1. 住宅ローン年末残高(4,000万円が限度)×1%
  2. 建物購入価格(4,000万円が限度)×2%÷3

なんかややこしいですよね。

イメージとしては、【住宅ローン減税3年の延長で、おおよそ消費税が増税した額分を補うことができる(建物購入の2%)】と覚えてもらればいいと思います(建物価格3,000万円のローンを組んだら60万円弱お得になる)。

減税額がどれくらいになるかは、下記ページに詳しくまとめています。

住宅ローン減税の延期が終了する期日は次の通り。

期間:2020年12月31日までに住宅へ入居(居住を開始)
遅くとも2020年8月くらいには建築会社と契約しておく必要があります。

かなり時間がありませんので、住宅購入を検討している方は急いだ方が良いかもしれませんね。

1-2.すまい給付金の増額(最大30万円⇒50万円)

すまい給付金は、住宅を購入するときの消費税の負担を軽くするための制度です。

年収775万円以下、最大50万円の補助金が出ます(消費税率8%時は年収510万円以下の方を対象、最大30万円でした)

年収別では次の表をご参照ください。

年収給付額
450万円以下50万円
450~525万円40万円
525~600万円30万円
600~675万円20万円
675~775万円10万円

上記表はあくまでも【目安】ですので、正確な金額は下記ページで調べましょう。
国道交通省「すまい給付金シミュレーション」

すまい給付金が終了する期日は次の通り。

期間:2021年12月31日までに住宅へ入居(居住を開始)
遅くとも2021年8月くらいには建築会社と契約しておく必要があります。

住宅ローン減税の期間延長と比較すると、1年ゆとりがあります。

1-3.次世代住宅ポイント制度の開始(1戸あたり上限35万ポイント)

「次世代住宅ポイント制度」は増税後に登場した新しい制度です(昔に似たような制度がありましたが)

次の要件が満たされれば、様々な商品等と交換できるポイントが1戸当たり30万円分付与されます。

  • エコ住宅 (断熱等級4又は一次エネ等級4を満たす住宅)
  • 長持ち住宅 (劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2等を満たす住宅)
  • 耐震住宅 (耐震等級2を満たす住宅又は免震建築物)
  • バリアフリー住宅(高齢者等配慮対策等級3を満たす住宅)

近年の注文住宅・建売メーカーであれば、「耐震等級2」以上になっているケースが多いので、ほとんど該当すると思います。

また、さらに性能が高い住宅であれば、追加で5万ポイント(1戸当たり最大35万円が限度)もらえます。

  • 認定長期優良住宅
  • 認定低炭素住宅
  • 性能向上計画認定住宅
  • ZEH

詳しくは下記サイトをご確認下さい。
次世代住宅ポイント制度の概要

ただし、性能を証明するための書類を建築会社から発行してもらうのに、5~15万円(性能によって金額が異なる)の手数料を支払う必要があることは覚えておきましょう。

次世代住宅ポイントが終了する期日は次の通り。

期間:2020年3月31日までに請負契約・着工した住宅
(予算がいっぱいになれば、早く終了する可能性があります)

2020年1月現在からみれば、すぐに終了してしまう制度なので、焦って契約するくらいなら、諦めてしまいましょう。

1-4.贈与税の非課税枠の増額

両親などの親族から、お金を出してもらって(贈与)家を建てる予定の方には嬉しい制度。

増税前は、贈与してもらったときに、1200万円(基礎控除110万円を加えると1310万円)までは「贈与税」がかからなかったのですが、増税後は一気に非課税枠が増えました。

期間(契約締結日)一般住宅
質の高い住宅
~2020年3月31日2500万円3000万円
2020年4月1日~2021年3月31日1000万円1500万円
2021年4月1日~2021年12月31日700万円1200万円

上記表のとおり、2020年3月31日までに建築会社と契約した住宅であれば、最大3,000万円(基礎控除110万円を加えると3110万円)以内の贈与なら税金がかかりません。

ちなみに、「質の高い住宅」の基準は以下の通りです。

  • エコ住宅 (断熱等級4又は一次エネ等級4を満たす住宅)
  • 耐震住宅 (耐震等級2を満たす住宅又は免震建築物)
  • バリアフリー住宅(高齢者等配慮対策等級3を満たす住宅)

次世代住宅ポイント制度の条件とほぼ同じです。

これも性能証明のために数万の費用が発生しますが、1つの性能証明で次世代住宅ポイントと併用が可能です。

親族から1200万円以上の贈与があるなら、2021年3月31日までに建築会社と契約できるように計画を進めていきましょう。

ZEH補助金についてまとめたページもありますので、ご興味ある方はご参照下さい。

 

上記4つの制度の中で、特に「住宅ローン減税の期間延長」「すまい給付金」は十分に間に合うので、もし2020年中に住宅購入を検討しているなら、2020年の8月くらいまでに建築会社と契約できるように行動していきましょう。

 

2.建物価格は東京オリンピック後に下がる?

ここ数年で、東京オリンピックの特需によって、建築資材はどんどん高騰してきました。

その影響で、各ハウスメーカー・工務店は2016年頃から値上げを繰り返しています。

実際に私が勤務していたハウスメーカーも2回ほど数十万円ずつ値上げしていました。

では、東京オリンピックが終わった後、建物価格はどうなるのでしょうか。

2-1.東京オリンピックまで、特需によって建築資材は高騰してきた

建築資材価格指数グラフ

出典:一般財団法人「経済調査会」建設資材価格指数のデータより作成

このグラフは、2015年の建築資材の価格平均を基準として(基準値100)表した指数の推移です。

2016年からは急激に上昇し、3年間で全国平均11.8%も上昇しています

単純計算すれば、2,000万円の建物は3年後に2236万円(+236万円)になってしまった、というわけですね。

2-2.建物価格は横ばいが続く可能性が高い

東京オリンピック終了後、特需が無くなるわけですから、建築資材は間違いなく「横ばい、または下降」していくはずです。

一部の情報では、「オリンピック終了後、少し待ってからが住宅購入のベストタイミング!」と言われていますが、果たしてそうなのでしょうか。

私の住宅業界で働いていた経験から言わせてもらうと、仮に建築資材の価格が下がったからといって、建築会社が値下げするのは考えにくいと思います。

建築会社は、おおよその坪単価を告知することもありますが、正確な料金はほとんど公表していません(値上げを発表する建築はほぼありませんでした)

そんな中で、わざわざ値下げして、かつそれを公表する建築会社はまずあり得ません。

あったとしても、「いつもより大きなキャンペーンを打つ」とか、「値引き幅が大きくなる」など、お得になる可能性はありますが、住宅を購入するタイミングを遅らせて「待つ」ほどの価値はないと思います。

つまり、建物価格は横ばいが続くと考えておきましょう。

 

3.あと数年で、建築の職人が一気に減少してしまう

「職人が減ってしまう」と聞いて、あまり関係ないな、と思わないでください。

それは大きな間違いで、住宅のプロから見れば、本記事を読む皆さんにとても大きく関係があります。

住宅購入のタイミングを検討する上で、私個人としては1番重要なポイントだと感じるほどです。

まず、次のデータをご覧ください。建築業界で働く「職人」の年齢別の構成人数を表したグラフです。

建設業年齢別データ

出典:国土交通省「建設産業の現状と課題」

平成27年末(2015年末)の実績、つまり2020年1月時点では【4年前】のデータです。

住宅業界関係者なら、震えてしまうデータだと思います。

60歳以上の方が全体の25%を占めている上に、15~30歳の人がものすごく少ないですよね。

4年前のデータですので、今から5年後くらいには、ベテラン職人の25%がいなくなってしまい(4人に1人がいなくなる)、かつ新しい人が入ってこないことになります。

住宅業界の死活問題で、国もいろいろな対策は講じていますが、結果がでるまで時間がかかるため、おそらくすぐに解決されません。

3-1.職人が減少することでの弊害(質の低下、価格の上昇)

職人不足による大きな弊害は次の2つです。

  • 施工技術の大幅なダウン
  • 建物価格の上昇

住宅の骨組み部分は機械化が進み、技術がなくても品質は保たれるようになってきていますが、骨組み以外はやはり技術によって大きな差が出ます。

ベテラン職人がいなくなれば、単純な技術力が下がる上に、1人にかかる負担が大きくなり、ますます施工技術が下がっていくでしょう。

また、建築会社が現段階で、すでに求人・採用費に大きくお金を掛けていますし、お金をばらまいてでも職人を集める必要があるので、建物価格が膨らんでしまいます。

建築資材の価格が下がっても、人件費が上がってしまうわけですね。

職人不足の観点からみれば、住宅購入はなるべく急いだ方がいいかもしれません。

 

4.住宅ローン金利の動き

続いて、住宅ローン金利の動きについて解説していきます。

2020年1月現在まで、住宅ローンは低金利が続いてきました。

頭金を準備するよりも、早くローンを組んでしまい、早く返済をしていくことが推奨されるほどです。

では今後、金利はどうなるのでしょうか。

私が住宅ローンの金利の動きを確認するのに定期的に確認するニュースサイトがあります。
日本住宅ローンプランニング「住宅ローン金利はいつ上昇する?内閣府見通し2020年1月版」

このサイトによると、住宅ローンの金利指標となる「長期金利」というものが、2022年までは横ばいが続く、という見通しになっているそうです。

もちろん、予想なので外れる可能性もありますが、まだまだ低金利は続きそうですね。

変動・固定どちらを選べば良いのかまとめたページもあります。

ただ、金利がここから下がる可能性はかなり低いので、なるべく早く住宅購入の計画を進めていくのが大切だと思います。

5.結論:2020年は住宅購入すると良いタイミングかも

結論

ここまで、2020年は住宅購入すると良いタイミングなのか、4つのポイントを解説してきました。

その中で、「増税後の支援制度」、「職人不足のリスク」の2点から見ると、なるべく早く住宅購入の計画を進めた方が良い、という結論になります。

建物価格や住宅ローン金利が横ばいで推移する可能性が高いという予測からも、逆に先延ばしにするメリットもありませんよね。

つまり、「2020年は十分に住宅購入すると良いタイミング」と言えると思います。

できれば、住宅ローン減税の期間延長に合わせて、夏ごろまでに建築会社を選びたいところです。

 

6.まとめ

2020年が住宅購入するのに良いタイミング、ということはお分かりになりましたか?

もちろん、焦って決めてしまえば、大失敗する可能性も出てきます。

ただ、2020年中に購入できなかったとして、なるべく早く計画を進めたり、情報収集しておくことが大切ではないでしょうか。

 

最後までご愛読頂きまして誠にありがとうございます。